【多摩川ボート・SGオールスター】定松勇樹 師匠・峰竜太から金言授かる/宮地元輝、瓜生正義も優出
<25日・多摩川ボート・5日目> <ボート王国・九州山口!> ニュースター誕生の瞬間はすぐそこだ。堂々の予選トップ通過の定松勇樹が、準優も危なげなく押し切ってV最短の優勝戦1号艇をゲットした。 SG初の予選突破。しかもそれが1号艇。当然ながら重圧はあった。「朝、出走表を見て、夢じゃないんだと分かって、じわじわと時間がたつごとにものすごく緊張した」 ただ、前夜のうちに師匠・峰竜太から金言を授かっていたのが大きかった。「峰さんからは『勝つに越したことはないが、勝つにしろ負けるにしろ、この経験は必ず今後の財産になる。オレが経験しているからそれは分かる。だから悔いなく準備してレースに行け』と言われて、ありがたい言葉だなと。悔いのない調整をして行きました」 出走直前には落ち着けたのも、その言葉通りに臨めたから。「待機行動中も冷静で、Sも冷静にアジャストできた」。これだけ平常心なら準優の圧勝劇も自然の成り行きだった。 「選んでいただいた方には感謝でいっぱい。そんなファンのためにも自分のためにも優勝したい」。優勝戦も結果で恩返しだ。
宮地元輝は打倒後輩へと燃える。「練習で(定松を)やっつけたことはある。実際のレースはまた別の話ではあるけど、先輩の技を見せつけたい」。そのために、こちらも万全の準備を施す。「ツキで勝つのって嫌いなんですよ。確信を持ってレースに臨んで勝ちたい。だから全力で機力を底上げしたい」。飽くなき執念でVへと照準を合わせる。 そして九州からはもう一人、瓜生正義が優出に成功。準優は定松に続いての2着で「スリット近辺は彼とも遜色ない」とこちらも相当なレベルに仕上がった。振り返れば17年前のSG初制覇がこの大会。「(ファンの投票で)出場させてもらって、いろいろなことに気付かされる大会」。ファンの存在に毎度、心を突き動かされている。SG制覇の喜びをまた思い出す大会にしたい。