期待の木村ら「完全移籍組」と新戦力、町田戦「完敗後の変更」と追い上げ、「人生最後の試合」たどり着いた境地【2025年Jリーグ「台風の目となる」城福ヴェルディ】(3)
■連覇を飾った神戸に次ぐ「成績」を記録
2024年シーズンのJ1が始まると、ヴェルディのアグレッシブなサッカーが注目を浴びた。横浜F・マリノスとの開幕戦は国立競技場で行われ、5万を超す観客の前で山田楓喜のFKで先制し、その後も果敢なプレスと攻撃でファンを沸かせたが、終盤に不運なPKで追いつかれ、アディショナルタイムに失点して逆転負け。それでもヴェルディのチャレンジの姿勢は高く評価された。 リーグ序盤は横浜FM戦の再現のような終了間際の失点が続き、勝ちきれなかったり、敗れたりすることが続いた。しかし、5月に入るとその弱点を克服、連勝も記録した。ところが5月19日、アウェーの町田ゼルビア戦で0-5の完敗。城福監督はすぐさま手を打ち、4バックから3バックに転換する。 そこからは試合が安定した。3バックにした当初は、前線の数が足りない状況もあったが、間もなくそれもこなれ、ヴェルディらしいアグレッシブさが安定した守備と結びついて勝点を伸ばし、順位を上げていった。シーズン終盤の10試合の成績を見ると、ラストスパートで連覇を飾ったヴィッセル神戸(勝点23)に次ぐ成績を記録したのが、ヴェルディ(勝点18)だった。
■チームの「中核」を担う可能性がある選手
このヴェルディが、2024年の戦力をほぼ保って2025シーズンに臨もうとしているのである。MF見木友哉はアビスパへの移籍が決まったが、京都サンガF.C.から期限付き移籍していた2人のアタッカーのうち、センターフォワードとしてシーズンを通じてほぼフル出場し、チーム最多の10得点を挙げたFW木村勇大も、12月27日、ヴェルディへの完全移籍を発表。もうひとり、パリ五輪でも活躍した山田楓喜は、ポルトガル1部CDナシオナルへの移籍が翌28日、報じられた。 そして、ジュビロ磐田からMF平川怜を完全移籍で獲得。平川はFC東京育ちの選手だが、熊本、磐田などで魂のこもったプレーを見せ、2025年のヴェルディの中核を担う可能性を持った選手だ。 他のクラブではポジションをつかめずに期限付きしてきた若手だけでなく、これまであまり注目されなかったヴェルディ選手たちが「城福イズム」の下、1年間で大きく伸び、「日本代表に」と推される選手も何人も出てきた。 2024年に大きく伸びた戦力をほぼ保つだけでなく、新戦力も加わり、さらに「城福イズム」が加速し、選手たちがさらに成長すると期待されるヴェルディ。2025年に優勝戦線をかき回す存在にならないと、誰が言えるだろう?
大住良之
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