台湾の学生はなぜ立法院を占拠したの? 原因となった「サービス貿易協定」とは
そうなった場合、台湾では「中国側による、統一へ向けた言論統制が行われるのでは?」という不安の声も上がっていました。これらも、今回の過激な運動に至った要素でしょう。 そもそもこの協定は、昨年6月の調印から「十分な議論を行わずに決めた密室協定」として、野党に批判されていました。一方の与党、中国国民党は、批判の高まる中で審議が遅れることを嫌って強行採決に出ましたが、余計に状況を悪化させてしまったともいえます。 台湾の馬英九総統は、学生側の代表者と会談する意向を示していますが、状況は依然として混迷を極めたまま。台湾で起きた前代未聞の学生運動は、どのような結末を迎えるのでしょうか。 (有井太郎、編集協力/プレスラボ)