「大阪を万博一色に」、BIE総会で吉村知事らアピール
【パリ=猪原章】2025年大阪・関西万博の開催を監督する博覧会国際事務局(BIE)の総会が26日、仏・パリで開かれた。出席した大阪府の吉村洋文知事と大阪市の横山英幸市長は、来年4月の開幕に向けた準備状況を英語で報告し、「大阪ならではのおもてなしで歓迎する」とアピールした。
BIEの総会は本部があるパリで半年に1回開催。大阪・関西万博の開幕前では今回が最後となるため、BIEのディミトリ・ケルケンツェス事務局長が10月に来日した際、吉村、横山両氏に出席を求めていた。両氏は「準備状況や万博の内容を伝える絶好の機会」と位置づけ、役割を分担してアピールに臨んだ。
吉村氏は、大阪の中心部で大規模な都市開発や高級ホテル開業が相次いでいることを紹介し、「多様で良好な都市環境の整備が進んでいる」と強調。「自ら全国各地を訪れ、日本全体で万博ムードが高まるよう取り組みを進めている」と述べ、会期中には街の装飾などで「大阪を万博一色にする」と訴えた。
横山氏は、会場となる人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)に来年1月、大阪メトロ中央線の新駅「夢洲駅」が開業することを紹介した。沿線の混雑緩和のため、周辺の企業や府市の職員による時差出勤などを実施すると説明し、「来場者の円滑な輸送はもちろん、安全・安心の確保が何より重要。防災対策を最優先に取り組む」と力を込めた。