大谷翔平らエース級が次々離脱…MLBが投手の負傷の調査結果公表「負傷発生率と完全に相関」している要因はズバリ
MLBは17日(日本時間18日)、投手の故障増加の要因を探る研究結果を発表。球速を追い求めることが投球障害の第一の要因であると結論づけた。ESPN局もウェブサイトで詳報した。 MLBでは大谷翔平(ドジャース)、デグロム(レンジャーズ)、ストライダー(ブレーブス)ら各球団エース級が次々に戦線離脱している。調査は元選手、整形外科医、トレーナー、アマ野球関係者、投手育成専門家ら200人以上にインタビューして行われた。ある整形外科医は「速球の平均速度上昇が負傷発生率と完全に相関していることが疑いようがない」と話した。 プロレベルの選手は負傷のリスクを認識しているものの、短期的にはメリットがリスクを上回ると認識しているため、より危険な投球スタイルを選択しているとMLB公式サイトは指摘した。アマレベルからの蓄積で、すでに腕を損傷した状態でプロに入ってきていた。有力選手が一堂に会してスキルをアピールする「パーフェクトゲームナショナルショーケース」で、95マイル(約152・9キロ)以上を投げる投手は、14年には5人だったのが、右肩上がりに増え、24年は36にもなっていた。またトミー・ジョン手術を受けたことがある選手のドラフト数も年々増加している。 開示されたデータによると、08年から24年のMLBでの平均球速の変化は以下の通り。 速球:91・3マイル(約146・9キロ)→94・2マイル(約151・6キロ) スライダー:82・8マイル(約133・3キロ)→84・6マイル(約136・2キロ) カーブ:75・7マイル(約121・8キロ)→79・5マイル(約127・9キロ) チェンジアップ:81・7マイル(約131・5キロ)→85・5マイル(約137・6キロ) またシーズン中の負傷者数は17年以降ばらつきはあるものの一定であるのに対し、春季キャンプから開幕までの期間は右肩上がりで増加。オフシーズンでの準備が足りていないと傾向も見られた。
報知新聞社