小田凱人、初めてグランドスラム優勝した全仏で2連覇達成! グランドスラム通算4度目[全仏オープン]【テニス】
小田凱人、全豪に続いて全仏オープンも制覇
現地6月8日、「全仏オープン」(フランス・パリ)車いすテニス男子シングルス決勝が行われ、第2シードの小田凱人(東海理化/世界ランク2位)が、第3シードのグスタボ・フェルナンデス(アルゼンチン/同3位)を7-5、6-3で下して、大会2連覇を達成。「特別な瞬間、場所に戻ってきて優勝でき、なんて言えばいいかわからない」とグランドスラム初優勝を果たした地での連覇を噛み締めた。 【動画】小田凱人、グランドスラム初優勝の地で連覇達成し雄叫び 18歳の小田は、今年1月の全豪オープンで3度目のグランドスラム制覇を成し遂げ、出場5大会で3つのタイトルを獲得。敗れたのは、世界ランク1位の座を争うアルフィー・ヒュウェット(イギリス)のみである。 昨年の全仏オープンでグランドスラム初優勝を果たした小田は、2連覇を目指す今大会も好調で初戦から3試合をストレート勝ち。セットを落とすことなく決勝に進んだ。 その相手となったのは、準決勝で第1シードのヒュウェットを破り、シングルスでは5季ぶりにグランドスラム優勝を狙うフェルナンデスとなった。 試合序盤、強靭な肉体を持つフェルナンデスのパワフルなストロークに決まる場面も見られたが、小田もすぐさまボールを散らして強打を打たせないように対応。ボールの上がり端を捉えるライジングショットなどでラリーの主導権を握り、第2ゲームの0-15から14連続ポイントで試合の流れを掴んで4-1とリードする。一時はフェルナンデスの挽回を許したが、5-5の第11ゲームで再びリードを奪って7-5でセットを先取する。 続く第2セットも立ち上がりの第1ゲームで3連続ウィナーを奪ってブレーク発進。リターンから積極的に攻撃して第5ゲームも破って2ブレークアップとする。サービング・フォー・ザ・チャンピオンシップとなった5-2の場面では、フェルナンデスに意地のブレークを許したものの、第9ゲームで攻撃的なリターンを放って最後は小田の強烈なドライブボレーをフェルナンデスが返球できず。全豪オープンに続いて、全仏オープンも制してグランドスラム通算4度目のタイトルを獲得した。 試合後の会見で小田は、「去年は2連覇できるとは思ってなかった。この大会は僕にとって特別で、キャリアで初めてタイトルを獲得したグランドスラム。特別な瞬間、場所に戻ってきて優勝でき、なんて言えばいいかわからない」と2連覇の喜びを噛み締めた。 また、試合後には「Je t'aime Paris.(愛しているよ、パリ)」と書かれたテーピングを手首からはがして額に。2、3日前から用意していたと言い、「この街が大好きだからその気持ちを伝えたかった。本当に良い瞬間だった」と語った。 なお、大会連覇は国枝慎吾(2007-2010、2014-2015)、ステファン・ウデ(2012-2013)、アルフィー・ヒュウェット(2020-2021)に続いて4人目となった。
Tennis Classic 編集部