第93回選抜高校野球 兄の背中追い夢舞台へ 市和歌山、3選手活躍誓う /和歌山
<センバツ2021> 市和歌山には、2年前に同校がセンバツに出場した際にメンバーだった兄を持つ選手たちがいる。背中を追いかけ、甲子園に臨む。 米田天翼投手(1年)の兄航輝さん(19)は、2年前にチームの主将を務め、甲子園でベスト8まで勝ち進んだ。米田投手は航輝さんに憧れ、岡山県の私学強豪校に誘われていたが、市和歌山に進学した。 米田投手は昨秋の新人戦準決勝の智弁和歌山戦に先発。六回2失点と好投し、航輝さんが3年間勝てなかった相手を降した。甲子園では「ベスト8の兄を超える」と活躍を誓う。 山崎僚也(ともや)選手(1年)の兄晃太郎さん(19)も2年前、ブルペン捕手としてチームを支えた。 山崎選手は晃太郎さんの影響で野球を始め、今でも時間があればキャッチボールをするという。「『お前の方がうまいから自信を持て』といつも言ってくれる優しい兄」と慕う。 猛勉強して同じ市和歌山に入学したが、今回のセンバツはメンバーに入れなかった。それでも「裏方として支えた兄のように、自分のできることで貢献したい」と語る。 市和歌山ではないが、田中省吾選手(2年)にも甲子園に出場した兄勇也さん(20)がいる。智弁和歌山の選手として第90回センバツ大会で準優勝した。田中選手は「甲子園の兄の姿がかっこよかった。兄を超えて日本一を目指したい」と意気込んでいる。【橋本陵汰】