【日経平均株価考察】終値ベースで3万6000円を割るが、先高観は変わらず
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日経平均は終値ベースで3万6000円を割り込む
2024年1月26日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比485円40銭安の3万5751円07銭となりました。終値ベースで3万6000円を割ったのは1月19日以来です。下げ幅は一時500円を超えました。 年初から日経平均が急上昇したことや、今週、米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されることから、利益確定売りも出やすい局面でした。 また、前日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発していたものの、主要な半導体関連銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が下げていました。米インテルが同日に発表した2024年1~3月期の売上高見通しが市場予測を下回ったことも相場引き下げ要因となりました。日本でも東京エレクトロン、アドバンテストなど半導体関連銘柄が売られ、2銘柄だけで日経平均が160円ほど押し下げられました。 今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。26日の米株式市場でダウ平均は前日比60ドル30セント高の3万8109ドル43セントと続伸しました。連日で最高値を更新しています。日経平均も週初から底堅い展開になることが期待されます。 30~31日にはFOMCが開かれます。先週は様子見傾向となり、持ち高調整売りも出ました。これまで何度も利上げ終了かと言われてきましたが、今年にはいよいよ利下げが始まるという見通しが広がっています。今回も金利は据え置かれると見られていますが、昨今のダウ平均最高値更新は投資家から今後の期待を表すもので、織り込み済みといったところ。それだけにFOMC後にパウエル議長をはじめ米連邦準備理事会(FRB)の要人がタカ派の発言をするようであれば失望売りになるため、注意が必要です。
若干の調整局面だが先高観は変わらず
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。 前週、終値ベースで3万6000円を超えたことから、先週はこれを維持できるかどうかがポイントでした。実際には、週初22日(月)には窓をあけて上昇して寄り付くとそのまま陽線となりました。翌23日(火)も窓をあけて上昇し、一時は3万6984円と、3万7000円をうかがうところまで上昇しましたが、その後は下げ、引けにかけては陰線となりました。24日以降は陰線が続き、終値ベースで3万6000円を割ってしまいました。 今後の展開はどうなるでしょうか。若干の調整とはなりましたが、1月上旬から急上昇していたことからの上昇一服といったところ。主要な移動平均線が扇形に開いている上昇トレンドは継続です。引き続き上目線でいいでしょう。 ただし、直近の押し安値である1月18日の安値(3万5371円)を下抜けると短期的には下降トレンドが形成されてしまいます。それでも25日線のある3万4700円あたりまでは押し目買いの好機と考えてもいいでしょう。急上昇したことからエントリータイミングが難しく様子を見ていたような人は、このあたりでエントリーするのも一つの方法でしょう。
参考資料
・日本経済新聞 日経平均株価
下原 一晃