『忘却バッテリー』“ギャグ描写”はアニメ版でどう再現される? 宮野真守らに高まる期待
宮野真守、梶裕貴は“キーパーソン”となるキャラをどう演じる?
今回要を演じる宮野は過去にも『イナズマイレブン』で2つの人格をもつ少年・吹雪士郎を演じており、温厚で優しい主人格と好戦的で言葉遣いが荒い「アツヤ」としての人格を見事に表現していた。本作では記憶喪失前後で性格が正反対な要をどう演じ分けるのかに注目だ。 さらに本作で絶対に忘れてはいけないのが、作中の語り手的な立ち位置で個性豊かなキャラクターたちに対して厳しいツッコミを入れ、読者の笑いを誘う山田太郎の存在だ。山田は、中学時代は清峰・要に敗北し野球とは無縁の人生を歩もうとするが、2人に出会い再度野球をすることを決意。帝徳高校との練習試合後にバッティングセンターで要の練習に付き添ったりと優しい一面も見られる人物である。 そんな友達想いな山田を演じる梶の演技は、原作者でもあるみかわ絵子にも高く評価されており、X(旧Twitter)上では「漫画ではかなりキツい突っ込みをするヤマ、テキスト上ではとても良い奴には見えなくて心配だったけど(笑)梶さんの声が“優しさ”をギュッと詰め込んでくれました」と投稿していた。キャラクターPVで垣間見えた、梶演じる山田をアニメ本編で観るのが待ち遠しい。 さらにアニメーション制作に携わるスタッフ陣にも着目していただきたい。本作でアクション作画監督を担当する立中順平は、同じく“野球”を題材にした人気作『MAJOR』で作画監督、『ダイヤのA』ではアクション作画監督を務めているのだ。 迫力ある試合展開や投球シーンでファンを魅了してきた2作。本作でも剛速球を放つ清峰や驚異的なバッティングで周囲を驚かせる藤堂、脚の速さが持ち味の千早などさまざまな武器をもったキャラクターたちが登場する。原作の躍動感溢れる場面は、実際に動きがつくアニメーションではどのように描かれるのだろうか。物語を彩るキャラクターや原作シーン、キャスト・スタッフと目白押しな本作は今期大注目であり、原作を読んだことがない方もぜひこの機会に視聴していただきたい。
渡辺美咲