茨城県産の緑茶パウダーから微量の放射性物質 積み戻しを勧告/台湾
(台北中央社)衛生福利部(保健省)食品薬物管理署は21日、日本から輸入された茨城県産緑茶パウダーから微量の放射性物質が検出されたと発表した。台湾と日本が設定している基準値は超えていない。同署は輸入業者に対し、積み戻しを勧告したとしている。 緑茶パウダーからは、セシウム137が1キロ当たり3ベクレルの濃度で検出された。台湾は飲料と容器入り飲料水について、放射性物質の基準値をセシウム134とセシウム137の合計値で同10ベクレルと定めている。同署の林金富副署長は中央社の取材に対し、立法院(国会)の決議にのっとり、基準値未満であるが積み戻しを勧告したと説明した。積み戻しを実施するかどうかは業者の判断に委ねられるという。 台湾は昨年2月、2011年の東京電力福島第1原子力発電所事故以降禁じていた福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県産食品の輸入を再開した。だが5県産食品については放射性物質に関して全ロット検査を実施している他、他県産の食品についても野菜・果実、水産物、海藻類、乳製品、飲料水、乳幼児用食品、茶葉に限って検査を行っている。 日本から輸入された食品から微量の放射性物質が検出されるのは今年に入って4件目。鹿児島県産抹茶パウダーや北海道産マツタケ、愛知県産リンゴンベリー抽出物から検出された。 (沈佩瑤/編集:田中宏樹)