小池知事、学歴詐称疑惑を否定「カイロ大は卒業を認めている」
東京都の小池百合子知事は15日午後の定例会見で、エジプトのカイロ大学を「首席で卒業した」とする小池知事の学歴には疑いがあるとする月刊誌「文藝春秋」の記事について、「カイロ大学は卒業を認めている」と学歴詐称疑惑を否定した。
この記事は、ノンフィクション作家の石井妙子氏が書いた「小池百合子『虚飾の履歴書』」で、9日発売の「文藝春秋」7月号に掲載された。今年1月、石井氏あてに、小池知事とカイロ時代に同居していたという女性から「彼女(小池知事)は実際にはカイロ大学を卒業していません」などと記された手紙が届いたという。石井氏は女性への取材を通じて、カイロ時代の小池氏の足跡を追い、本当にカイロ大学を卒業したのか疑義を呈する内容になっている。 東京都のホームページに記された小池知事のプロフィールは「1976年10月 カイロ大学文学部社会学科卒業」。小池知事は、これまでの著書にも首席で卒業した旨を記しており、カイロ大卒が本当ではないのなら、首席卒業も事実ではなくなる。 記事の内容に対して、小池知事は「本件については、これまでも何度も説明している通り。カイロ大学の卒業証書があり、カイロ大学も卒業を認めている」と述べ、カイロ大卒は事実だと主張。ただ、首席卒業の真偽については「昔の話なので、何と言われたかは一つひとつ覚えていないが、先生からは良い成績だったよ、とアラビア語で言われたことは事実であり、喜んでそのことを書き込んだものと思っている」と述べるにとどめた。 学歴詐称は公職選挙法違反(虚偽事項の公表)にあたる可能性があるが、「公職選挙法上は、カイロ大学卒業のみを記載している」と説明した。 (取材・文:具志堅浩二)