「激安店のあとに地域最高級店が… 」〝激安化〟の一方で続々と高級ソープが開店する理由
界隈を揺るがした〝ビッグニュース〟
8月26日、川崎・堀之内に超高級ソープ『SANCTUARY(サンクチュアリ)』がオープンした。料金は基本120分入浴料4万5000円+サービス料、予想予算10万5000円となり、一躍堀之内の最高級店に踊り出た。平成から令和にかけて、堀之内のソープで最高値といえばトゥルースグループの最高級店『琥珀(こはく)』というのが定説であったが、その常識を打ち破る新店の出現は風俗好きな殿方たちにとってビッグニュースであった。 【総額1万円以下の店が…】すごい…激安店の跡に出現した高級ソープ店 単に料金が高いだけではない。『SANCTUARY』は完全会員制で、30歳未満の客は入店不可。遊ぶ際には入会手続き(登録料1万円)を済ませてから、5日前~前日18時までに予約する必要があり、当日の予約やフリーでの来店はできない。ホームページは日本語と英語を併記し、富裕な外国人客を意識した造りとなっている。店舗の外観は看板さえないシンプルなもの。過度な装飾がないことで、かえって神秘的な雰囲気を醸し出している。 また、9月14日には、横浜・曙町に高級ソープ『無敵YOKOHAMA』がグランドオープンした。料金は基本90分総額5万3000円~。ヘルスやソープなどが多数集まる曙町で、登場と同時に最高値の店舗型風俗店となった。開店した場所に以前にあったのは、総額1万円以下の激安ソープである。長引く物価高により個人消費が冷え込んでいる今の時代に激安店がオープンするのではなく、真逆の地域最高級店が登場したことに驚くばかりだ。 新しく高級ソープが誕生するという動きはここ何年か全国的に起こっている。札幌・すすきのでは’23年11月に『THE SOAP』という地域最高値のソープが登場した。料金は基本90分総額4万9000円~と、これまで高級店でも2~3万円台で遊べたすすきのにおいて、常識を覆す価格設定である。福岡・中洲では’22年12月に超高級ソープ『THE ESPERANZA(ジ・エスペランサ)』が新オープン。料金は基本120分総額11万円~で、九州エリアで最高値となっている。 ◆「二極化」が起きている 地域最高級のソープが全国各地に続々と新登場する背景の一つには、金払いのいいインバウンド男性客の増加がある。新しく登場した高級ソープはホームページに外国語を載せるなど、どこも外国人客を積極的に受け入れている。また、日本人客においては、景気の良し悪しに関係なく庶民と別次元で気前よく遊ぶ富裕層がいつの時代も存在する。さらに、〝持っているお金を死ぬまでに使い切りたい〟という、健康で裕福な高齢男性の大きなニーズもある。高級ソープに行くと、店頭や待合室で白髪の高齢男性客の姿をよく見かけるのは、そのためだ。 実は高級風俗店の需要は世の中が不景気でもなくならない。最近では3千円ほどで遊べる激安風俗店が全国規模で流行している一方で、10万円前後の超高級ソープが各地に新登場している。つまり消費格差が開いているのだ。非正規雇用の増加や少子高齢化などのさまざまな原因から、今後ますます格差社会化が進むのが予想される。風俗業界も同様である。 性風俗産業は〝社会を映す鏡〟である。風俗の視点を通して、現代社会の流行や問題を知ることができる。近年のインバウンド客の激増、激安店の流行、高級ソープの新規出店増などから、〝急激な国際化〟や〝貧富の差の拡大〟が進む現代社会に生きる人々の様子が手に取るように分かるのだ。 有料版『FRIDAY GOLD』では生駒氏が厳選した全国の高級ソープ45店のリストを掲載している。 取材・文・写真:生駒明
FRIDAYデジタル