【世界卓球】香港がチャイニーズタイペイとの3時間半越えの激戦を制し、6年ぶりのメダル獲得を決める!
◇世界卓球2024(団体戦) 2月16~25日 韓国・釜山 世界選手権団体戦・釜山大会7日目は10時からは女子第2ステージ準々決勝のチャイニーズタイペイ対香港が行われ、5番までもつれる大激戦の末に香港がメダル獲得を決めた。 2月22日 ●女子第2ステージ 準々決勝 〈香港 3-2 チャイニーズタイペイ〉 ◯杜凱琹 11、5、10 陳思羽 朱成竹 -9、-6、-10 鄭怡静◯ ◯李皓晴 6、-6、6、8 李昱諄 杜凱琹 -7、9、7、-8、-3 鄭怡静◯ ◯朱成竹 9、-4、8、14 陳思羽
試合前半は香港の杜凱琹、チャイニーズタイペイの鄭怡静と両エースがそれぞれストレートで勝利してゲームカウント1-1に。そして、この試合の勝敗の分かれ目ともいえる3番に突入する。 3番に出場するのは、フォアが強い李皓晴(香港)とバックが強い李昱諄(チャイニーズタイペイ)。バック対バックの展開は避けたい李皓晴が先に回り込んでフォアで攻撃を仕掛ける。李昱諄はそのボールをがら空きになったフォアサイドに返球するも、「待ってました」と言わんばかりに李皓晴が飛びついてフォアハンド連打。試合終盤には李昱諄もバック側を連続で突いて李皓晴のフォアを封じたが、時すでに遅し。李皓晴が勝利し、香港がメダル獲得へあと1勝と迫る。
4番は杜凱琹と鄭怡静のエース対決。両者ともにラリー戦に強く、「どちらが先に決めるか」よりも「どちらがよりミスをしないか」の我慢比べの勝負に。互いに譲らぬラリーが展開されたが、ラリーの中でうまくコースをついた鄭怡静がフルゲームで勝利。メダルの行方は5番の結果次第となった。
メダルが決まる5番を託されたのは、香港は朱成竹、チャイニーズタイペイは陳思羽。台から少し距離を取りながらパワーボールを放つ陳思羽に対して、序盤はブロックとカウンターを中心に戦っていた朱成竹。しかし、ゲームカウント1-1となった3ゲーム目からは積極的に攻撃を仕掛けるようになり、陳思羽を押す場面が増えてくる。互いに守りに入らない壮絶な打ち合いが繰り広げられる中、3ゲーム目を朱成竹が奪うと、4ゲーム目も10-9でマッチポイントを握る。しかし、ここで陳思羽が追いつくと、そこから長いジュースが続き15-14で朱成竹が4度目のマッチポイント。最後は朱成竹の渾身のドライブを陳思羽がオーバーミス。勝利した瞬間、香港ベンチは朱成竹に駆け寄り、喜びを分かち合った。 相手エースの鄭怡静に2点を奪われながらも、出場した3選手がそれぞれ勝利するチーム力の高さを見せ、2018年大会以来、6年ぶりとなるメダル獲得を決めた香港。準決勝では日本対ルーマニアの勝者と対戦。もし日本と対戦することになれば、一筋縄では行かない強敵となるだろう。