道路に穴が! 標識が破損してて! 道路のトラブルで事故が起こったら原則道路の管理者が補償してくれるハズ……が現実は?
道路のトラブルで事故が発生したら誰の責任?
道路が部分的に陥没していたり穴ぼこが空いていたりするのを見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。また、信号機の故障や標識の損壊などを目にすることもあります。 【画像】じつは道交法違反のクルマの運転(6枚) もし、道路のトラブルによって事故が発生した場合、道路の管理者は補償してくれるのでしょうか。今回は、道路のトラブルと補償について解説します。 道路におけるトラブルは意外にも身近にある! 道路の陥没や穴ぼこ、段差やひび割れなど、頻繁に通る道をよく見ると、損壊したままの状態になっている箇所を見つけることができるでしょう。また、道路標識が壊れていたり、カーブミラーが変な方向を向いていたり、信号機が正しく機能していなかったりすることを見ることもあります。 このように、道路におけるトラブルは数多くあるだけでなく、すぐ近くにあります。 道路環境による事故は道路の管理者が補償してくれる場合がある 道路におけるトラブルは、道路を管理している管理者の維持・修繕などの管理に問題がある可能性があります。道路法第42条には、「道路の維持又は修繕」について定められており、次のように明記されています。 道路法第42条「道路管理者は、道路を常時良好な状態に保つように維持し、修繕し、もつて一般交通に支障を及ぼさないように努めなければならない」 つまり、道路の管理者は、一般交通に影響を及ぼさないよう、維持・修繕・管理し、道路を良好な状態に保ち続けなければならないということです。そのため、道路の維持・修繕・管理不足が原因となる事故の場合には、道路の管理者を訴えることができます。 道路の管理者は誰? 道路の管理者の多くは、国・都道府県・市町村です。そのため、道路のトラブルによって発生した事故で道路の管理者を訴える場合、国を相手に訴えることとなります。 そもそも、国・都道府県・市町村は補償をしてくれるのでしょうか。 国家賠償法第2条には 「道路、河川その他の公の営造物の設置または管理に瑕疵があったために他人に損害を生じたときは、国または公共団体は、これを賠償する責に任ずる」 と明記されているため、裁判で道路の維持・修繕・管理不足や欠陥が認められれば、補償してくれるということになります。