株価ってただの数字ですよね。なぜ株価の変動が多くの人に影響を与えるのか全く分からないのですが……。
テレビなどでニュースをみていると、毎日のように株価の変動について伝えています。SNSでも、株価の変動についての情報を目にする機会は少なくありません。しかし、なぜ株価の変動に多くの人が注目しているのか、あまり深いところまでは理解していない人も多いでしょう。 今回は、ただの数字に思える株価について、その変動が多くの人に影響を与える理由について考えてみます。
そもそも株価とは
株とは、株式会社が資金調達のために発行する株券のことを指します。株とお金を交換することで企業は資金を調達し、事業運営に活用する仕組みです。株を買った人はその企業の株主となり、経営に参加する権利を得ます。株のなかで、特に株価と関連性の高いものは、上場株式です。 株価と表現されるものは、上場株式の(1株あたりの)価格と認識しておくとよいでしょう。上場株式とは、金融商品取引所で売買が可能な株のことです。上場すると、より多くの投資家が自由に売買可能となり、その売買行動によって日々株価が変動します。
株価の変動が企業に与える影響
投資家は、業績や社会的な評判がよかったり、あるいは、よい商品を発売したりする企業の株を好んで買います。多くの投資家が同じような思惑でそうした株を購入すれば、需要と供給の関係で株価が上昇するためです。 株価が安いときに買って高くなってから売ると、投資家は、その差分を利益として受け取れます。つまり、株価の上昇は、企業の業績や評判、発売した商品などが、投資家など社会全体に好感を持たれた結果といえるでしょう。 こうした流れから、株価の上昇は、企業自体の価値や評価を高める役割を果たします。その結果、金融機関からの信用度も上がり、さらなる資金調達もしやすくなるでしょう。 資金調達ができれば、新しい施設を建設したり多くの従業員を雇ったり、また新たな商品開発をしたりなど投資がしやすくなります。経営が安定し、その先に、さらなる成長が期待できる点も、株価上昇が企業へともたらす大きなメリットです。 一方で、株価が下がると逆の動きとなりかねません。そのため、企業にとって株価の変動は、経営の状況や戦略に重要な意味を持つことになります。