大谷翔平「いい縁起担げる」初"銀河ユニ"で3戦連発 松井秀喜超えレジ―・スミス以来7戦連続打点&得点
◆米大リーグ ドジャース7―2エンゼルス(22日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム) ドジャース・大谷翔平投手(29)が22日(日本時間23日)、本拠地・エンゼルス戦に「1番・DH」でフル出場し、3試合連続本塁打となる23号2ランを放った。7試合連続打点は松井秀喜を抜いて日本人単独最長を更新。7戦連続の1得点&1打点以上は、チームで1978年のレジー・スミス以来、46年ぶりとなった。初めて着用したユニホーム「シティーコネクトジャージー」で新たな歴史をつくった。 どんなユニホームでも、どんな相手でもアーチを描く。大谷の3戦連発23号2ランで、5万3273人が入った満員のファンが総立ちになった。打球速度は115・5マイル(約185・8キロ)で、飛距離は459フィート(約140メートル)。「打球速度的には素晴らしい打球だったと思う。いい角度(24度)で、いい眺めだったかなと思う」。完璧なアーチに走り出す必要もなく、気持ちよくバットを飛ばした。 圧巻のアーチが出たのは1点リードの3回無死一塁の2打席目。2ボールから先発右腕・プリーサックの84・9マイル(約136・6キロ)のスライダーを力いっぱいに振り抜いた。ロバーツ監督も思わず「ワオ!」と目を丸くした一発は、今季2度目で米通算8度目となる3試合連続弾。直近7戦6発、12戦8発と一気に調子を上げて、2位オズナ(ブレーブス)に2本差をつけた。本塁打&打率のリーグ2冠を守り、自己最多46本の21年を上回る47・2発ペース。7戦連続打点は松井秀を超える日本人最長で、7戦連続1得点&1打点以上は巨人でもプレーしたレジー・スミス以来46年ぶりの快挙というおまけ付きだ。 古巣エンゼルスとの2連戦2戦目。試合前には前日(21日)に先発して左前腕の張りで緊急降板して負傷者リスト(IL)に入ったサンドバルと約10分間話すなど、アップのためグラウンドに出ていたエ軍のナイン、スタッフらその場にいたほぼ全員とハグを交わして計約20分間談笑していた。サンドバルには水をかけられるようなしぐさをされるなど、リラックスした様子を見せていた。だが、試合となればお構いなし。新天地の環境にも既に順応しており「(3回に本塁打の)ギャビン(ラックス)だけじゃなくて、他の選手ともしっかりコミュニケーションを取りながらやっていけてるのはいいことかな」と、ナイン間での情報共有も、好結果につながっている。 この日、初めて着用した特別ユニホーム「シティーコネクトジャージー」。21年から始まった各球団とホームがある都市の個性、価値、習慣などをデザインに展開することがテーマだ。ド軍のクリーム色を基調にしたユニは、多様性により発展し夢を追いかける人が集まるロサンゼルスを表し、星がちりばめられて銀河を連想させる。今季は打者に専念しているが、前代未聞の二刀流を貫き、エ軍時代6年間でかなわなかったプレーオフ出場、ワールドチャンピオンを求めてド軍入りした大谷にも通ずるものがある。「勝っていい縁起が担げるんじゃないかなと思うので。次もしっかり勝ちたいなと思います」。止められない勢いに乗る大谷だが、本当に求めるものはまだ先にある。(安藤 宏太) ◆大谷の記録アラカルト ▽連続打点&得点 7試合連続は、R・スミス(1978年)に並ぶロサンゼルス移転後の球団タイ記録。移転前も含めるとR・キャンパネラ(55年)の「9」が最長。 ▽MLB月間450フィート超HR 大谷は今月4本目で2位タイ。最多は5本でT・ストーリー(2018年9月)とG・スタントン(15年5月)。 ▽球団最多450フィート超 シーズン6本は球団史上最多。通算でもJ・ピダーソンに並ぶ。 ▽飛ばない球場なのに ドジャースタジアムは450フィート超の通算本塁打数がMLB全球場で下から2番目の14本(最少はパドレス本拠の12)だったが、大谷だけで今季4本。複数本は大谷だけ。 (ドジャーインサイダーのX、MLB公式サイトのサラ・ラングス氏のXより。飛距離計測は15年のスタットキャスト導入後)
報知新聞社