患者の気持ちをアートで和ませます。鳥取県米子市の鳥取大学附属病院に、大阪のアパレルメーカーから世界的な書道家の作品が贈られました。 米子市の鳥取大学附属病院に外来棟のホールに展示された書。「安寧」…「世の中が穏やかで平和なこと」、前衛的な作品で知られる世界的書道家・吉川壽一さんが金箔を混ぜた墨を使って大胆な筆致を残しました。 書家・吉川壽一さん： 心という字を跳ね上げた。気の心というか、自分の寄進を伝えたいこともあって、見た人が心をドキッとしていただいて、安寧という言葉に心を閉じ込めて書いた。 作品を寄贈したのはベビー・子供服メーカーの「ミキハウス」です。木村皓一社長が、病院の広報誌の企画で前の病院長と対談した縁で交流が始まり、地域経済の活性化や文化発信、ボランティア活動などを通じた鳥大病院の地域貢献の取り組みに共感し、作品を贈りました。 ミキハウス・木村皓一代表取締役社長： この書の通りに、穏やかに平和とか普通を取り戻してほしいと思います。 作品には、ほかにも「鬼手佛心（きしゅぶっしん）」など、医療にかかわる言葉がしたためられています。 前病院長・原田省理事： 医師として、技術は鬼のような技術を磨いて、心は佛の心を持って患者さんに接する。この書を見ていただいて少しでも癒しになればと感じています。 一日も早い回復を願う気持ちを込めた書が、病院を訪れた人の心を和ませます。