新人時代の小倉智昭 入社3週間目で競馬実況担当に抜てき!「先輩が面白がって実況をやらせてみたらすごかったから、次の週から全レースを喋ることになったんです(笑)」
TOKYO FMの音声サービス「AuDee(オーディー)」で配信中の、放送作家にてラジオパーソナリティの植竹公和氏が、彼のレーダーにひっかかった文化人を招いて送るトーク番組「歌う放送作家 植竹公和のアカシック・ラジオ」。5月31日(金)配信回のお客様は、前回に引き続きフリーアナウンサーでタレントの小倉智昭さん。ここでは、入社3週間で競馬実況に抜てきされた経緯を振り返りました。 ▶▶【音声を聴く】「植竹公和のアカシック・ラジオ」
◆入社3週間で競馬実況に抜てき
植竹:どういう経緯で東京12チャンネル(現テレビ東京)のアナウンサーになったんですか? 小倉:競馬中継の担当になりましたからね。レースの実況って普通は2年とか3年の下積み生活をして、一生懸命練習を重ねてデビューするんですよ。僕はアナウンサー研修のとき、先輩に競馬場に連れられて「小倉君、次のレースを喋ってくれない?」と面白がって言われたんです。普通はジョッキーの勝負服を色鉛筆で塗って、その勝負服と馬の名前を頭に叩き込んで、それを前に置きながら双眼鏡で見ながら実況するわけです。 植竹:ほうほう。 小倉:そのときは何も持たずに競馬場の大きな画面を見ながら実況をやったんですよ。そうしたらうまかったみたいで、先輩が驚いちゃったんですね。「なんでこんなに実況ができるの?」と聞かれたので「僕は関東の馬2,000頭ぐらいは全部頭に入っています」と答えました。 植竹:なんだそれ(笑)。 小倉:僕の家は府中だったんですよ。陸上競技をやっていたんですけど、走るところがなくて、その頃は府中の東京競馬場に潜り込めたので、隅っこで走っていたら放牧されている馬が見えたんです。その馬を見ていたら綺麗だなと思って、それからは50円を払って馬券なんか買わずに馬をずっと見ていたんですけど、レースを見ていたらすっかりハマっちゃって。 植竹:そうだったんだ。 小倉:なので、ジョッキーの勝負服とか馬の名前とかを現役のアナウンサーよりたくさん覚えていたんです。入社試験のときに「競馬」をテーマに3分間のフリートークがあったんですよ。 植竹:へええ! 小倉:競馬のことを上手に話したら、その段階で小倉を採用しようと決まっていたみたいです。それで先輩が面白がって、実況をやらせてみようと思ったそうです。やらせてみたらすごかったから、次の週から全レースを喋ることになったんですよ(笑)。それが入社3週間目ぐらいです。 植竹:すげえ! 小倉:そうしたら、そのことを聞いていた有名なNHKのアナウンサーが、その先輩アナウンサーに「12チャンネルさんは面白い子を取ったねえ。あの子は新人なんだって? あの子はいいアナウンサーになるぞ」とおっしゃってくれたそうです。 植竹:それは嬉しいですねえ。 (「歌う放送作家 植竹公和のアカシック・ラジオ」2024年5月31日(金)配信回より)