故プリンス、カイリー・ミノーグとの1992年の未発表コラボ曲「Baby Doll」がネットに流出
天才的なロック・ミュージシャンの故プリンスと、オーストラリアのポップ・プリンセスとして名高いカイリー・ミノーグがコラボしてから32年後、彼らの未発表曲がネットにリークされたと報じられている。 「Baby Doll」と題されたこの楽曲の起源は、1992年4月と5月に行われたプリンスの【ダイヤモンド・アンド・パールズ・ツアー】のオーストラリア公演にまで遡るもので、ファンの間で長らく話題になっていた。同年6月に英ロンドンのアールズ・コートで行われた公演で、プリンスとカイリーが意気投合したと伝えられており、楽曲はプリンスがオーストラリア滞在中にシドニーのスタジオ301で録音された。 2020年にカイリーは(Apple Musicの)ゼイン・ロウに対し、「私たちはただ一緒にブラブラして過ごしていたんですね。それがどういう意味なのか自分でもわからないけれど、一緒に過ごしていたら、私がちょっと困るようなことを彼が言ってきたんです。“で、君の歌詞はどこにあるんだ?”って感じで」と語った。 二人はその後も話し合いを続け、プリンスは自身の努力の結晶であるテープを運転手に持たせてカイリーのアパートに届けさせたという。彼女は、「私の手には、プリンスが歌う“Baby Doll”という、私が少し関わっていた曲のカセットテープがありました。彼は一晩に4時間くらいしか眠らず、残りの20時間で曲を作っているような人でした。あれが私のニアミスでした。私たちはそれを録音しませんでした」と振り返った。最終的にカイリーのレーベルがそのアイデアを却下したため、そのトラックがきちんとスタジオでレコーディングされることはなかった。 この未発表曲が、現地時間2024年12月16日にNew Paisley GenerationというYouTubeアカウントで公開された。カイリーが2018年にコラボのために書いたと認めたものと同じ歌詞が含まれている。 投稿者の説明によると、アップロードされた「Baby Doll」は2022年の『ダイアモンズ・アンド・ラヴ』というプロジェクトに収録予定だったプリンスの“ヴォルト”(保管庫)からのトラックだ。このリリースには、1991年のアルバム『ダイアモンズ・アンド・パールズ』と1992年のアルバム『ラヴ・シンボル』のセッション中に録音された未発表曲が含まれる予定だった。 2023年にアルバム『ダイヤモンズ・アンド・パールズ』のデラックス版が発売されたが、収録曲は1991年10月のオリジナル・リリース以前に録音されたもののみに限定されたため、最終的に「Baby Doll」は除外された。 英サンによると、ある情報筋は、「カイリーも他の人たちと同じように、このトラックの出所について困惑している」と説明し、「それは1990年代にカセットで彼女に最初に届けられ、2016年のプリンスの死以来、彼のエステート(遺産管理団体)が所有していた。リークはどれも迷惑だが、ファンにとってはついにその謎の曲がどんな音なのかを知ることができて嬉しいだろう。彼らが十分に長い間待っていたのは間違いない。今後、何かが起こるかどうかについては、ファンは様子を見るしかないだろう」と話している。