JAL、丸紅と産直事業で協業 環境配慮の供給網、高鮮度で消費者へ
日本航空(JAL/JL、9201)は、丸紅(8002)と産直事業での協業への覚書を締結したと2月16日に発表した。産直品の販売を、JALが開設済みの消費者向け産直ショップのほか、4月をめどに飲食店向けでも展開する。生産者から消費者へ環境に配慮した商品を届けるサプライチェーンを構築し、農畜水産業の発展を目指す。 JALは2023年に開設した産直オンラインショップ「SORAKARA OTODOKE」で、日本全国の旬の食材を産地から直送。今回の協業を通じ、提携先や生産者のネットワークを拡大し、生産者と地域社会が抱える環境課題や物流課題の解消を目指す。 丸紅は、畜産生産者から回収した糞尿由来の堆肥を農業用肥料として販売しており、生産された農作物を消費者へ販売する循環型の枠組みの構築に取り組んでいる。水産分野では、低魚粉飼料の導入などにより環境負荷の低減を図っている。 今回の協業では、JALグループの高速鮮度輸送ネットワークや顧客基盤と、丸紅グループが持つ生産者とのネットワークや、環境負荷低減につながる知見を融合させる。生産者の新規開拓により販路を拡大することで、環境に配慮し品質を追求した商品を多くの消費者に高鮮度で届ける「プレミアム市場」の構築する。
Yusuke KOHASE