乃木坂46「おひとりさま天国」MVより

　いよいよ本日に放送が迫った年末恒例の『第74回NHK紅白歌合戦』。今年のテーマは「ボーダレス 超えてつながる大みそか」とのことで、各アーティストの演出や特別企画にも注目が集まる。コロナ禍が落ち着きを見せたことで、音楽シーンでは海外活動も目立った。豪華な出場者が揃うなかから、本稿では国内女性グループの今年の活動を振り返りたい。 【写真】乃木坂46、5期生からセンターに抜擢された井上和

乃木坂46

　乃木坂46は今回で9年連続9回目の出場となった。今年で1期生と2期生が全員卒業したが、それでも安定した人気を見せている。世代交代のなかで新加入メンバーの成長著しく、33枚目のシングル表題曲「おひとりさま天国」では期待の5期生から井上和がセンターに抜擢された。グループアイドルならではの個性豊かな映像表現が印象的な同曲のMVは、『MTV VMAJ 2023』にて最優秀邦楽グループビデオ賞を受賞。今後はこうしたクリエイティブ面でも注目を浴びそうだ。 　一方でライブ活動としては、約2カ月間にわたり、北は北海道、南は沖縄まで合計7都市をまわる『乃木坂46 真夏の全国ツアー2023』を開催。タイトル通り、まさに日本全国をめぐる大規模のツアーを成功させた。日本全土におよぶこの盤石の人気が、選出のひとつの理由だろう。

櫻坂46

　櫻坂46は昨年の『紅白』で落選したものの、今年見事に返り咲きを果たした。櫻坂46としては3回目の出場となる。そんな彼女たちは今年、全国ツアーに加えて、ロックフェスや海外の音楽イベントにも積極的に出演するなど、制作面からライブ活動に至るまで充実の一年を過ごした。6thシングル表題曲「Start over!」のMVは『MTV VMAJ 2023』の最優秀ダンスビデオ賞を受賞。グループが注力するパフォーマンス面が評価されたと言える。 　さらに、グループとしてはアジア最大級の授賞式『2023 Asia Artist Awards』で人気賞とベストミュージシャン賞を受賞。こうした国内外からの人気も選出の理由のひとつとなったのではないか。今後のグループとしての活動方針がより鮮明になった一年だったと言える。 　アジアのカルチャーを世界に発信する88risingと契約し世界デビューも果たしている彼女たちは、これまでも何度も海外のステージに立っているが、今年はニューヨークとロサンゼルスで開催された音楽フェス『Head in the Clouds Festival』にYOASOBIやXGと共に出演。国外の知名度も上昇中だ。