【独自】「ネズミが四六時中」八王子市の“ゴミ屋敷” 14回ゴミ撤去も半年で元通りに…住民の男性を直撃
東京・八王子市の閑静な住宅街の一角にある、近隣住民を悩ませる“ゴミ屋敷”。 「ゴミを撤去してもわずか半年で元に戻ってしまう」、その理由を住民の男性が語った。 【画像】壊れた傘や洗剤の容器が積み重なり…ハエが群がるゴミの山
近隣住人「何見てんだ!とすごい声を…」
「イット!」が確認に向かったところ、異様な光景が広がるとともに、強烈な臭いがあたりに漂っていた。 イット!取材班: マスクをしていますけれども、マスク越しでも臭いが伝わってきます。とても臭いです。 ゴミは家の敷地から大きくはみ出し、雪崩が起きたように道路まで広がった状態だ。 壊れた傘や洗剤の容器などの大量のゴミは、建物の2階に迫ろうかという高さにまで積まれ、ハエや蚊が群がっていた。 近隣住民: “ゴミ屋敷”という感覚を持ち始めたのは、平成17~18年(2005年~2006年)ぐらい。 あれだけゴミがあると、ちょっとしたことでも音がする。同居しているように、ネズミが四六時中います。もっとひどいのは、毎日のようにカラスがすごい。食べ物がないかと思ってみんな来るわけですよ。 近くに住む男性は、約20年前からこの“ゴミ屋敷”に苦しめられてきたという。 取材班を自宅に招き入れた、近隣住民の男性。 自宅でインタビューに応じてくれたのには、ある理由があった。 近隣住民: 立ち話を気にされたら困る。当人が上から見ているかもしれないから。「何見てんだ!」って、すごい声ですよ。 この“ゴミ屋敷”には、50代の男性が1人で住んでいるといい、八王子市には多くの苦情が寄せられていて、これまでに14回ゴミの撤去を行ったという。 また、ゴミの撤去にかかった費用は、住民自身が負担したそうだ。 八王子市役所 廃棄物対策課・河内剛課長: 1回全部きれいにしても、結局また半年後同じことになってしまうので…。土地所有者と引き続き粘り強く話していかなきゃいけないと考えています。 ゴミを撤去しても、わずか半年で元に戻ってしまうという。 いったいなぜなのだろうか。 ゴミ屋敷の住人を直撃すると…。 ゴミ屋敷の住人: 放置してないし、捨てるものは捨てているし、片しているものは片している。 追いつかないだけで、具合悪くて1人でやってるし。 こう答えると、ゴミの山を登り、家の中へと消えた男性。 病気や経済的な困窮から、生活のためにゴミを集めているというのが本人の言い分だった。 市が何度ゴミを撤去しても、再び集めてしまうという心理状態について、専門家はこう分析する。 明星大学 心理学科・藤井靖教授: 何回片づけられても別に誰が来るわけでもないし、誰に見られて恥ずかしいわけでもない、という感じになってしまっている。社会的交流とか人とのつながりを持つことが、結構(解決の)きっかけになる。 (「イット!」5月24日放送分より)
イット!