東北海道エリアの米国市場知名度向上へ アレンさん招きツアー
北海道の釧路、根室管内の自治体や観光協会、経済団体などでつくる「くしろ広域観光誘致推進協議会」は、JNTO(日本政府観光局)ロサンゼルス事務所のSNS担当者ケイ・アレンさん(35)を招いた3泊4日のツアーを行った。東北海道エリアにおける訪日外国人客(インバウンド)の誘客促進や米国市場での知名度向上が狙い。 今回の事業は、同協議会とJNTOの連携メディア招聘(へい)事業の一環として実施。元JNTO職員で、現在は釧路市の地域おこし協力隊として活動する大野金幸さんの協力を得て実現した。 招聘(へい)期間は24~27日で、アレンさんは釧路川のカヌーやアイヌ文化、あいすランド阿寒でのワカサギ釣りなどさまざまなアクティビティーを体験したほか、最終日の27日には阿寒国際ツルセンターや釧路和商市場などを巡った。 今回の体験について、アレンさんは「アイヌ文化ツアーがとても印象に残った。この地域は魅力も多くアメリカでは特にネイチャーを趣味にしている人やフォトグラファーに受けると思う」とし、「旅行者の目線で、この地域をイメージしやすいような動画を製作して情報発信したい」と語った。一方で、「どんな旅行者に来てほしいのか明確にターゲットを絞るべき」と指摘。さらに、コンテンツも重要だがラグジュアリー層を迎えるためには富裕層向けの宿泊施設が欠かせないとして、「富裕層が来たらどこに泊まるべきか最初に答えられるようにすべき」と訴えた。 この日、アレンさんに随行した市観光振興室の岡田啓佑主査は「アメリカ国内では東北海道の知名度はまだまだ低く、情報発信が大切。今回頂いたアドバイスを生かして、JNTOとも連携を強めながら情報発信に努めたい」と話していた。
釧路新聞