【ミャンマー】国境なき医師団、ラカイン北部の活動停止
国境なき医師団(MSF)は6月27日、ミャンマー西部ラカイン州北部の3郡区での医療活動を停止したと発表した。紛争の激化に伴い、現地の状況が極度に悪化しているためだ。 ラテダウン、ブティダウン、マウンドー郡区での活動を停止した。MSFはラカイン州北部で14の移動式診療所を運営し、イスラム教徒少数民族ロヒンギャら地域住民に医療サービスを提供していた。 MSFによると、ラカイン州北部と中部では2023年11月から通常の医療行為を行えなくなっており、妊婦や胎児の死亡も複数発生している。今年4月15日には、ブティダウンにあるMSFの事務所と薬局が焼失した。 MSFは声明で、同州北部での人道支援の継続を図ると説明した。医療活動については、状況が改善すればすぐに再開する方針。その上で全ての紛争関係者に対し、現地での人道支援の提供を認め、医療施設と医療従事者の安全を尊重するよう求めた。