【ビルボード 2023年 年間Hot Animation】2位とは2倍以上のポイント差、アニメ『【推しの子】』OPのYOASOBI「アイドル」が圧倒的成績で年間制す
2023年の年間Billboard JAPAN総合アニメソング・チャート“Hot Animation”で、TVアニメ『【推しの子】』オープニング主題歌であるYOASOBI「アイドル」が1位に輝いた。 アニメ『【推しの子】』の初回放送と同時の4月12日に配信がスタートした同曲は、集計初週となる4月19日発表チャートでさっそく初登場首位を記録。その勢いは長らく衰えず、2023年9月6日発表チャートまで、21週にわたって首位をキープし続けた。なお、この記録は、本チャート上半期を制したTVアニメ『チェンソーマン』オープニング・テーマである米津玄師「KICK BACK」と並ぶ、当チャート歴代1位タイの連続首位記録となる。 さらに「アイドル」に特筆して言えるのは、登場してまもなくから“異様”と表しても過言でないほどのポイント獲得数を記録していたことだ。2023年上半期の当アニメチャートでも、当時登場から7週という短期間にもかかわらず、2位にチャートインする猛追ぶりをみせていたことからも、その勢いの凄まじさを感じられる。特に、CDシングルがリリースされ、同曲のCDセールス指標初集計の週であった6月28日発表分では、この週のみで2万4000を超えるポイント数を獲得。「KICK BACK」のCDセールス指標初集計週(22年11月30日発表分)の成績は2万ポイントであったので、その記録をさらに超えてきた形となる。 年間では、8位に落ち着いたCDセールス以外の5指標(ダウンロード、ストリーミング、ラジオ、動画再生、カラオケ)で、ダントツの成績で1位を獲得。指標別のポイントで比較しても、特にダウンロード指標では同指標2位の10-FEET「第ゼロ感」(映画『THE FIRST SLAM DUNK』エンディング主題歌)と比べ2倍以上のポイントを獲得しており、まさに“最強で無敵”の成績で2023年年間アニメ首位まで走り抜けた。なお、「アイドル」は10月18日発表チャートよりふたたび当チャート首位に返り咲いており、まだまだ新記録を達成しそうな気配をみせている。 2位は、当チャート上半期で首位を達成していた米津玄師「KICK BACK」に。昨年2022年10月12日リリースの楽曲であるが、2023年下半期に入ってもロングヒットを記録。特にCDセールスとカラオケの2指標は、2023年に入ってもトップ10をキープし続けており、根強い支持がうかがえる。また、3位の10-FEET「第ゼロ感」は、エンディング主題歌に起用されていた映画『THE FIRST SLAM DUNK』が今年の8月31日まで、公開からじつに累計272日間にわたる超ロングラン上映を達成。そして何より、8月25日から9月10日まで日本でも開催されていた【FIBAバスケットボール ワールドカップ 2023】での大熱狂の影響も含め、集計期間中、何度も順位が浮上するという動きをみせた。 またトップ10を見ると、10月に異例のアンコール上映が行われた映画『ONE PIECE FILM RED』より、主題歌のAdo「新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」および劇中歌のAdo「私は最強 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」が今年も根強く上位に残ったほか(トップ20には、もう1曲「逆光 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」も登場している)、『「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』オープニング主題歌のMAN WITH A MISSION×milet「絆ノ奇跡」や『呪術廻戦』「懐玉・玉折」オープニング・テーマのキタニタツヤ「青のすみか」といった怒涛の勢いをみせる人気作とのタイアップ楽曲、また劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影』という長寿シリーズ作のタイアップでありながら、スピッツの3年10か月ぶりのニューシングルということでファンの期待も熱かった「美しい鰭」と、大型タイアップ作とともに急上昇し、そこからも熱い楽曲支持でロングヒットを続ける楽曲が、特に2023年は多かった印象だ。タイアップ作とともに強く印象に残る楽曲が連発したからこそ、トップ10に登場した8組のうち、6組が今年の『第74回紅白歌合戦』への出場が決定するという結果になっているのだろう。 Text by Maiko Murata 【Billboard JAPAN Hot Animation of the Year 2023】トップ20 1位「アイドル」YOASOBI 2位「KICK BACK」米津玄師 3位「第ゼロ感」10-FEET 4位「新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」Ado 5位「美しい鰭」スピッツ 6位「ミックスナッツ」Official髭男dism 7位「祝福」YOASOBI 8位「絆ノ奇跡」MAN WITH A MISSION×milet 9位「青のすみか」キタニタツヤ 10位「私は最強 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」Ado 11位「SPECIALZ」King Gnu 12位「残響散歌」Aimer 13位「怪物」YOASOBI 14位「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ feat. 花譜, ツミキ」MAISONdes 15位「ホワイトノイズ」Official髭男dism 16位「勇者」YOASOBI 17位「メフィスト」女王蜂 18位「地球儀」米津玄師 19位「ちゅ、多様性。」ano 20位「逆光 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」Ado 集計期間:2022年11月28日(月)~2023年11月26日(日)
【関連記事】
- Billboard JAPAN 2023年 年間チャート発表、YOASOBIが【JAPAN Hot 100】&【Artist 100】/King & Princeが【Hot Albums】首位に
- Billboard JAPAN “Hot Animation” of the Year 2023
- <インタビュー>YOASOBIが語る「アイドル」誕生秘話、完璧で究極な“アイ”への想い【MONTHLY FEATURE】
- <インタビュー>アニメ『呪術廻戦』テーマソングに込めた想い、ロックとボカロに魅了された学生時代――キタニタツヤが語る“青春時代”の葛藤と学び【MONTHLY FEATURE】
- <インタビュー>10-FEET・TAKUMAが挑戦した新たな音楽、映画『THE FIRST SLAM DUNK』の主題歌&劇伴を語る【MONTHLY FEATURE】