宇都宮市に本社を置く情報サービス会社では、高校を卒業して入社した社員に対して大学での学位の取得を支援する取り組みが行われています。 全国の会計事務所や地方公共団体に情報システムを提供しているＴＫＣでは、高校を卒業して大学に通いながらシステム開発業務にあたる「クラウドエンジニア」と呼ばれる社員たちがいます。 クラウドエンジニアは、通常の業務にあたりながら、週に１．５日、提携する作新学院大学経営学部の授業を受けています。 大学で５年間かけて卒業に必要な単位を履修しますが、学費は会社が全額負担し、授業を受けている時間も労働時間として扱われるのが大きな特徴です。また、卒業後の給与は大学を卒業した社員と同じ水準になります。 この取り組みは新型コロナウイルスの流行により、経済的な理由で進学を諦めざるをえない高校生に就職と大学進学を両立してもらおうと、２０２０年から始まりました。 県内の高校の生徒が対象で、地域の若くて優秀な人材を育てることで、地域貢献にもつなげるねらいがあります。この取り組みの卒業生はこれからですが、クラウドエンジニアは現在６０人を超え、今後は１００人ほどの規模をめざして採用を続けるということです。