健康経営が追い風、バリューHRは「健康管理のデパート」だ
「顧客数の伸びが早くて、従業員を毎年大量に採って対応しても足りないぐらい」。年間に100人超の人員が増えており、2020年12月に竣工した2つ目の社屋も「手狭になった」という(撮影:尾形文繁)
業績は右肩上がりの基調が続き、今2022年12月期も最高益更新、連続増配を見込むバリューHR(6078)。今期は売上高64億円(前期比15.8%増)、営業利益13億円(同28.8%増)、純利益8億3500万円(同26.1%増)を見込んでいる。 設立来21年間、健康保険組合の保健事業や、企業の健康に関連するサービスをネットで提供し、健保の新設・運営の支援を行うことに徹してきた独立オーナー系企業だ。 「健康経営」という言葉があるように、企業が従業員の心身の健康管理に直接気を配るマネジメントが関心を呼んでいる。その中核組織である健保が、従業員一人ひとりの健康管理をきめ細かくサポートできる「バリューカフェテリアシステム」を同社は提供している。 その仕組みは下図のとおりだ。健康管理業務を同社が支援し、その対価として企業や健保からはシステム利用料などを得る。また、健康診断などを行う機関への送客手数料なども徴収している。 5月に発表された第1四半期決算では、コロナによる受診控えの影響が和らいできたことを背景に、売上高の8割を占めるバリューカフェテリア事業の処理件数が増加。新規顧客増に伴うシステム利用料も上乗せになった。
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古庄 英一