【囲碁】日本棋院・武宮理事長「新たな1歩となる年。新しい風を大きくふくらませたい」
「1月5日は囲碁の日 令和七年『打ち初め式』」が5日、東京・市ケ谷「日本棋院」で行われた。囲碁棋士にとっては、「仕事始め」となる。 冒頭、日本棋院の武宮陽光理事長は、創立100周年となった昨年の囲碁界のビッグニュースを3つ披露した。9月には一力遼棋聖(名人・天元・本因坊=27)が応氏杯で、日本勢として19年ぶりの国際棋戦優勝を果たした。12月には上野愛咲美女流立葵杯(23)が呉清源杯初制覇で世界一になった。「さらなる100年に向けて、新たな1歩となる年。復活のノロシは上がった」とした。 また、盤外では11月にタンパク質の構造を予測するAI(人工知能)「アルファフォールド」を開発し、今年のノーベル化学賞を授賞した英グーグルディープマインド社のデミス・ハサビス氏が日本棋院を訪問した。同氏が「囲碁なくしてAIの世界はない」と話していたことを挙げ、「囲碁を普及するうえで大きな力になる。囲碁界に新しい風が吹き始めた。その風を大きくふくらませていきたい」とあいさつしていた。 また、来賓として壇上に立った脚本家で、昨年は囲碁を題材にした映画「碁盤斬り」も担当した加藤正人氏も、「昨年に劣らぬ、いや、それ以上の活躍を棋士の皆さんにお願いしたい」と語っていた。