豊田利晃監督×渋川清彦、短編映画第6弾『すぐにゆく。』完成 ポスター&ティザー映像も
豊田利晃監督の短編章・狼蘇山シリーズ第6弾となる『すぐにゆく。』が完成し、7月24日に渋谷WWWXにて、ワールドプレミア公開イベントが開催されることが決定。あわせてティザースチールヴィジュアルとティザー映像が公開された。 【写真】『すぐにゆく。』 男とついになっているような、物語のキーとなる狛犬のビジュアル 本作は、豊田監督が狼蘇り信仰を軸に、作品を作り続ける短編章・狼蘇山シリーズ最新作。2019年『狼煙が呼ぶ』、2020年『破壊の日』、2021年『全員切腹』、2022年『生きている。』、2023年『ここにいる。』を生み出し、6年目となる2024年の作品が『すぐにゆく。』がとなる。飛驒の山奥の秘境で撮影を挑み、狼信仰を背景に描かれる人間の怒りと祈り、現代のもののけとの対峙と離脱を描く。 主演は、『生きている。』、『ここにいる。』に続き豊田組の常連かつ豊田監督の盟友・渋川清彦。音楽は、飛騨高山のアンビエントの鬼才・飛騨音響派、エンディング曲「狼人間」を謎の音楽集団 狼蘇らせ隊♡が担当した。 鉄平(渋川清彦)は修行者である。鉄平は五体投地をしながら、瞑想を続けながら、山を越え、川を渡り、どこかへ向かっていく。その行き先は飛騨高山の水無神社。境内の狛狼が鉄平を待つ。そして……。 公開されたティザー映像には、荘厳な滝を背にする男が。修行か、祈りか、ゆっくりと動き出す男の姿を捉えるカメラが静かに動きだし、男と雄大な自然を映し出していく。 あわせて、物語のキーとなる男と狛犬の2点のスチールビジュアルも公開された。 7月24日に渋谷WWWXにて開催されるワールドプレミア公開イベントでは、『狼蘇山例祭』と題して、本作の上映の他、主演の渋川と豊田監督の舞台挨拶、飛騨音響派のライブ、切腹ピストルズのライブとともに、一夜限りの祭りが立ち上がる。チケットは6月29日10時より、豊田組オンラインショップ内にて販売される。 『すぐにゆく。』制作意図 物質至上主義の時代は終わった。心の時代、意識の時代は始まっている。 AIもパソコンも心を持つ。それは量子力学の科学も証明している。 肉体を超えた人間の意識は果てしない可能性があり、人生を豊かにする。 自らの想像力だけが未来を創る。 想像力だけが俺たちを本当に辿り着きたい場所を導いてくれる。 想像力だけが世界と戦い、平和を祈る。 俺たちの想像力が試されている。 2024年5月1日 豊田利晃 コメント 渋川清彦(主演) 豊田利晃は修行僧ようだ。その中に遊びもまぜつつ。 それなので今の豊田映画の物語に入ると自分も修行僧のようになります。 そして僕も物語と共に修行をしました。3日目すべての撮影終了日暮れ前、 雲がかかってた乗鞍山が最後に晴れました。みんなの祈りが通じたようでした。 自然の厳しさ優しさ美しさに触れ、少し成長したような三日間だった。 日本酒は夜明け前。 豊田利晃(監督) 2023年の冬至の日、心を失っていた僕は、飛騨高山の水無神社で背中を押され、救われた気がした。 2024年の夏至の日、撮影隊とともに水無神社の狼に礼を言った。 誰かのことを思い、誰かの為になら「すぐにゆく」と思う気持ちさえあれば、 大抵のことは乗り越えられると信じている。
リアルサウンド編集部