マイナンバーカードの「更新通知」が届きましたが、手続きに行くのが面倒です。このまま更新をしないと“罰金”などのペナルティはありますか? 写真も撮りなおす必要があるのでしょうか…?
2016年に配布が始まったマイナンバーカードですが、徐々に利用者が増え、2024年7月末時点では74%を超える普及率となりました。比較的早い時期にマイナンバーカードを取得した人は、そろそろ電子証明書の更新日を迎える頃ではないでしょうか。 本記事では、マイナンバーカードと電子証明書の更新期限、更新をしないとどうなるか、電子証明書失効後の更新方法などについて紹介します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
マイナンバーカードの有効期限
マイナンバーカードの有効期限は「発行日から10回目(未成年者は5回目)の誕生日まで」です。この更新日は、マイナンバーカードの表面にある生年月日の右側に記載されています。そのため、マイナンバーカードは10年ごとに更新すればよいと思っている人もいるかもしれません。 ■電子証明書は5年更新 しかし、マイナンバーカードに組み込まれている電子証明書の有効期限は、10年ではなく「5年」です。そのため電子証明書の機能を使う人にとっては、マイナンバーカードは実質的に5年更新ということになります。電子証明書の有効期限が近づくと、地方公共団体情報システム機構から「電子証明書の有効期限通知書」が郵送されてきます。 ■電子証明書でできること 「本人確認」と「電子署名」が、マイナンバーカードの電子証明書の主な役割です。 本人確認機能は、コンビニでの住民票などの取得、健康保険証としての使用、マイナポータルへのログイン時などに役立ちます。また電子署名の機能はe-Taxなど電子申請時に使用されます。 ■電子証明書の更新手数料 マイナンバーカードの電子証明書の更新に、手数料はかかりません。また、電子証明書の更新をするだけですから、カード自体が新しくなるわけではありません。そのため顔写真の準備なども不要です。
電子証明書の有効期限が切れると
しかし、電子証明書の更新をするには市役所などに出向く必要があるため「忙しくて、そんな時間はない」「このまま更新しなくてもいいや」と思う人もいるかもしれません。 電子証明書の更新をしないとどうなるのでしょうか? ■個人認証などができなくなる マイナンバーカードに付帯している電子証明書を更新しないまま期限が切れると、電子証明書は失効します。失効後は、コンビニでの住民票の取得、健康保険証としての利用、e-Taxでの電子申請などができなくなります。 ただし、マイナンバーカード自体は有効ですから「写真付きの身分証明書」としては、従前どおりの使用が可能です。 ■更新しないとペナルティがある? 電子証明書の更新をしなくても、罰金などのペナルティはありません。 ■有効期限が切れても更新できる? 電子証明書の有効期限が切れて電子証明書が失効しても、市役所などで手続きをすれば電子証明書は再発行されます。2024年8月現在は、失効後の再発行であっても手数料は発生しません。 ただし、マイナンバーカード自体を紛失している場合は、原則として1000円の発行手数料がかかるため注意しましょう。
まとめ
電子証明書の更新期限までに手続きをしなくても、ペナルティはありません。しかし、電子証明書は失効し、e-Taxでの申請や健康保険証としての利用ができなくなるため、継続して使用するためには早めに更新した方がよいでしょう。なお電子証明書が失効しても、マイナンバーカードを持参して手続きをすれば、無料で再発行されているようです。 出典 地方公共団体情報システム機構 マイナンバーカード総合サイト マイナンバーカードについて マイナポータル 電子証明書とは何ですか? 総務省 マイナンバーカードの交付・保有枚数等について(令和6年7月末時点) 執筆者:橋本典子 特定社会保険労務士・FP1級技能士
ファイナンシャルフィールド編集部