筋トレやランニングで「なりたい自分」を目指す!SMARTゴール活用のすすめ
デッドリフト、マラソン、減量や筋力アップなど、野心的な2024年のトレーニング目標を掲げている人もいるでしょう。 そうした高い目標をSMARTゴールのような限定的、合格・不合格という単純な評価で捉えていないことを願っています。 しかし同時に、そのプロセスを通じてSMARTゴールを自分で設定できるなら良い、とも思っています。どういうことか、その理由を解説していきます。
「SMARTゴール」とドリームゴール(夢みる目標)の違い
SMARTゴールは長い間、目標設定のライフハックとしてもてはやされてきましたが、実際は、管理職が会社でノルマなどを設定するために考案されたものです(もともと「A」は「assignable」の略で、従業員に割り当てるという意味)。 SMARTゴールとは、現代のフィットネス界で言われているように、Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Attainable(達成可能)、Relevant(関連性)、Time-bound(期限)の5つの要素からなる目標です。 つまり、どのような成果をいつまでに達成するか期限を設定するということ。言い換えれば、結果をわかりやすく判断・検証できる合否判定テストの形式にしたもの、といえます。 SMARTゴールは「達成」にこだわる そして、その合否判定テストで不合格になりたくないからこそ、適切なSMARTゴールを設定するときは、ハードルを低く設定する必要があります。目標は達成可能でなければなりません。 そう考えると、SMARTゴールは私たちを奮い立たせる大きな夢という意味での目標であり、ドリームゴールと呼ぶべき「高い目標」に到達するためのベンチマークとして使うことができます。
プロセス目標を設定しながら、大きな夢を描く方法
SMARTゴールは過大評価されていると以前書きましたが、正直なところ、SMARTゴールはプロセス目標の良いフレームワークになります。プロセス目標は、目標設定者が完全にコントロールでき、定義上、達成可能です。 たとえば、週に3回ランニングをするのは、プロセス目標。毎食野菜を食べるのも、プロセス目標。毎週火曜日に8レップのデッドリフトを5セット行なう、というプログラムを実行することも、プロセス目標です。 大きな目標を目指し、実現可能な細かい目標を立てる そして、プロセス目標のポイントは、大きなドリームゴールへの道筋をつけること。 私の考えでは、ドリームゴールとはまるで遠くにある大きな山であり、そこにあることはわかっていても、どれぐらい遠いのか、道のりがどれくらい大変なのかはわかりません。プロセス目標とは、その山に向かって進むためのものなのです。 たとえば、目標とする山に向かって、荷物をまとめることや片足を前に出すこと。 あるいは、Peloton(アメリカのエクササイズ機器)のインストラクターであるツンデ・オイェネインさんが前回のスコアを更新すべく挑戦する私に向かって「目標とは願いで、基準とは私たちに説明責任を負わせるもの」と助言したように、目標と基準の両方が私たちには必要なのです。 大きな夢を抱くことがどれほど大切かは、どんなに強調しても足りません。その山を登る道は長いかもしれませんが、山が今ある場所から動くことはないのです。