2回TKO勝ちした坂井優太

プロボクシングの54キロ契約8回戦が17日、東京・後楽園ホールで行われた。アマチュア7冠の坂井優太（19）＝大橋＝が、前日計量で1・3キロ体重超過したスジャリッチョン・スランパイ（23）＝タイ＝に2回1分18秒TKO勝ち。プロ2戦2勝（2KO）とした。 計量失格となったスジャリッチョンが午後4時に試合会場で行われた当日計量（リミット58・3キロ）を58キロでパスして実施された試合は、1回からスーパールーキーの坂井が圧倒。右ジャブを突きつつ、左ストレートを次々にヒットした。早々にスジャリッチョンは戦意喪失気味となり、坂井はカウンターの左フックをクリーンヒット。右フックでスリップ気味のダウンを奪った。2回に左フックでダウンを追加すると、何とか立ち上がったスジャリッチョンを左アッパーでぐらつかせ、レフェリーが試合を止めた。 2022年世界ユース選手権バンタム級優勝など、高校生での実績は日本史上最高レベルの技巧派サウスポーは「相手のレベルは正直低いが、経験としては良い2戦目だったと思う。冷静に試合ができた」と自分に及第点を与えた。父の伸克トレーナーは「アップでミット打ちをやっているときに過去一（番）のパンチのキレだった」と絶好調だったと明かした。 6月にバンタム級6回戦でプロデビューし、韓国スーパーバンタム級3位だったキム・ジヨン（韓国）に2回TKO勝ち。2戦目で8回戦に臨んだ。次戦では「（日本やアジアの）ランカーとやってみたい」ともう少し歯応えのある相手との対戦を望んだ。 計量失格となったスジャリッチョンには「僕が試合ができないというよりは、ファンの人が試合を見られない。遊びじゃないですからね。そこはしっかりやってくれないと」と苦言を呈した。 興行はNTTドコモの映像配信サービス「Lemino」で午後5時45分から無料生配信された。坂井のアマチュア戦績は52戦50勝（7KO・RSC）2敗、スジャリッチョンのプロ戦績は4戦3勝（3KO）1敗となった。（尾﨑陽介）