「高台へ避難」も負荷に 災害関連死、5市町で21人認定 中能登と白山で初
輪島、珠洲、白山、志賀、中能登の5市町は5日、能登半島地震による災害関連死をそれぞれ認定したと発表した。市町別の内訳は輪島10人、珠洲4人、白山1人、志賀5人、中能登1人で、計21人。大津波警報が発令される中、高台への避難行動などが心身に負荷をかけたと認定された人もいた。白山市と中能登町では初の認定となった。 災害関連死に正式認定されたのは石川県内で131人、新潟市で2人の計133人となった。石川県内では、認定見込み16人、直接死の227人と合わせた地震の犠牲者は計374人となる。 経緯が公表された人のうち、輪島の90代以上女性は震災によるストレスなどにより食事量が減り、脱水状態となって腎不全により死亡した。 珠洲の80代男性は被災に伴う生活環境の変化などから体力が低下し、誤嚥(ごえん)性肺炎で亡くなった。志賀の80代女性は大津波警報を受けて高台へ避難したことや、短期間で複数回の転居が心身に負荷をかけ、心臓死で死亡した。 認定された人の遺族には災害弔慰金支給法に基づき最大500万円が支給される。