小林製薬の紅麹サプリ被害、台湾で集団訴訟へ 7月末まで参加者募る
小林製薬の「紅こうじ」サプリメントを巡る健康被害問題で、台湾の団体は27日、被害者らが同社台湾法人を相手取って集団訴訟を起こすと発表した。既に30人以上が訴訟に加わる意向を示しているという。台湾メディアが報じた。 【写真】紅麹サプリで問い直される「安全神話」 健康食品、過去にも被害 民間団体「台湾消費者保護協会」が南部・高雄市で記者会見して明らかにした。訴訟に加わる人の中には人工透析や腎臓の治療などで多額の出費を強いられるケースもあるといい、1人当たり30万台湾ドル(約150万円)から50万台湾ドル(約250万円)の損害賠償を検討している。7月末まで参加者を募る。 台湾当局によると、同社の紅こうじを原料に使った製品などを摂取した後、腎機能低下といった被害を訴えている人は68人。記者会見で40代の女性は「夫が紅こうじを使った健康食品を摂取した後、腎臓病と診断された」と説明。業者からは返金されただけだといい、「将来、人工透析が必要になるのでは」と不安を訴えた。【台北・林哲平】