埼玉に全国トップ級の街、ホワイトアウトのような嵐も 「JR高崎線を境界に異なる土」が広がる深谷、有数のネギ産地 じつは“幻の深谷ねぎ”が存在、どんな味 おいしい食べ方「カルソッツ」料理人が悔しがる理由
■「1本丸焼き」も人気 農林水産省の2021年市町村別農業産出額(推計)によると、深谷市のネギの産出額は60億2千万円。全国トップクラスのネギの産地だが、農研2号の生産者は埼玉産直センター(同市町田)のネギ部会の6、7軒のみ。購入できる場所も産直センターなどに限られ、入手困難という意味でも“幻のネギ”だ。 「深谷ねぎの魅力を広く知ってもらおう」と、農家や飲食店が毎年1月最終日曜日に「深谷ねぎまつり」を開催、今年も大盛況だった。現在は市内の飲食店13店舗で「深谷カルソッツ」を2月29日まで展開中。カルソッツとはスペイン流のネギ料理で、ネギを丸ごと1本焼いてオリジナルソースを付けて食べる。 焦げた表皮をむいて、柔らかいネギにかじり付くと甘みが口に広がる。市内でイタリア料理店パンチャ・ピエーナを経営する栗原統(おさむ)(50)は「作り方はシンプルなのに、どんなネギ料理よりもおいしいのが悔しい」と苦笑する。