【動画】ナイトクルーズ「リパリウス」が18日運航開始。中之島で本格料理と水辺の夜景/大阪
本格的な料理と水辺の夜景を楽しめるナイトクルーズ「リバーボートダイニング リパリウス」が今月18日、大阪都心の中之島周辺で運航を始める。屋根のないオープンエアな船上で飲食を提供するクルーズは大阪初の試みで、全国的にも珍しい。営業運航開始前に試乗した。
屋根がないので夜風が心地よい
船が静かに岸を離れると、夜風が心地よい。運航を企画したのは水都大阪パートナーズで、フランス料理店「ルポンドシエル」が旬の料理をプロデュースし、大阪水上バスが運航実務を担当する。 発着場所はルポンドシエルビル(中央区北浜東6-9)土佐堀川側にある「ふれあいの岸辺」。午後7時から8時30分まで90分かけて、中之島、大阪城周辺を周遊する。 料理は前菜、パン、弁当形式の「リパリウスBOX」とデザート。食材の知識や料理方法を含めて味わえるようメニューが付く。 試乗した夜の「リパリウスBOX」は、黒毛和牛ひとくちステーキ、フランス産バルバリー鴨ロースト、フォアグラとキノコの包み焼きなど、7種類の料理の詰め合わせだった。デザートの題名は「中之島のくちづけ」。中之島のバラ園に着想を得たバラの香るムースだ。皿の上で色を変えながら点滅する光の演出が、ナイトクルーズの華やかさを醸し出す。
水と光の噴水劇を船上特等席で満喫
見逃せない夜景スポットが多い。ライトアップされた大阪市中央公会堂、天神橋、八軒家船着場、天満橋などが、ゆったりしたペースで近づいてくる。岸辺の飲食店にいる食事客らと手を振り合ってエールを交換するのが、オープンエアクルーズの大阪流楽しみ方だという。 中之島公園東端の剣先噴水が、午後8時に噴き上がる。水と光が織りなす幻想的な情景を、船上の特等席で満喫できる。中之島と比べると、大阪城公園周辺は静かだ。波のざわめきにまじって、虫の音が響いてくる。屋根のないオープンエア船ならではの風情だろう。 大阪城天守閣は第二寝屋川左岸にあるが、運が良ければ右岸のビルの窓ガラスに映ったもうひとつの天守閣をながめることができる。
プロデューサー「長年の夢が実現した」
クルーズを立案した水都大阪パートナーズの泉英明プロデューサーは「長年の夢が実現した」と話す。「10年間で中之島周辺の環境整備が進み、全国的にももっとも美しい夜間景観を楽しめるエリアに生まれ変わった。今年のクルーズを成功させ、来年から本格的に展開したい」と意気込んでいた。 クルーズの運航は木曜、金曜、土曜日を中心とする今月18日から11月2日まで。料金はひとり8900円(食事代含む)。飲み物は別途、船上で販売。定員は20名。12名以上での貸切可能。要予約。詳しくは販売担当のインプリージョン(06・6624・8555)まで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)