環境相、新潟水俣病判決に見解 「科学的知見に基づかない」
水俣病特別措置法に基づく救済を受けられなかった住民らが国と原因企業に損害賠償を求めた訴訟で、一部原告の罹患を認め、企業に賠償を命じた18日の新潟地裁判決について、伊藤信太郎環境相は19日の閣議後記者会見で「国際的、科学的な知見に基づかない理由により原告が水俣病と認めるなど、国の主張が認められない部分があった」との見解を示した。 伊藤氏は新たな救済の枠組みの検討について「できる限りの水俣病対策を講じてきた」とし、特措法について「法の不備というなら、もともと議員立法なので立法府での検討が必要になる」とした。 新潟地裁判決は公害発生について国の責任を認めず、国への請求を棄却した。