真央と宮原。世代交代したのか。
ジャンプを含めた演技の波を課題として抱える真央と、ジャンプには安定感のある宮原。試合後、宮原は、「初めて浅田選手よりも上の順位でしたが、浅田選手の経歴を考えると、まだまだ自分は始まったばかりです」と言ったが、2人は、世代交代という名の逆転を果たしたのか。 今川さんは、「まだ世代交代というのは早すぎると思います。世界的な知名度、表現力、そして、トリプルアクセルという武器をもっている部分で、浅田選手が、まだ上回っているでしょう。世界でトップ立てるかどうかを考えても浅田選手が波をトップに持ってくれば優位に立ちます。浅田選手は復帰したばかりです。今後、課題をどう克服するのか。今シーズンが終わった時点で、ある程度の2人の立ち位置が見えてくるのかもしれません」という見方をしている。 浅田は、調子の波を抑えたジャンプの安定性とルッツジャンプのエッジ修正が課題。また宮原は、ジャンプに高さがないため、GOE加算を得られていない。宮原陣営は、今後、トリプルアクセルに挑戦していく方針を明らかにしているが、トリプルアクセルを会得するためにも、ジャンプ力が必要でフィジカルの強化、さらなる表現力のアップも必要になってくるだろう。 2人は揃って来月11日からスペインで始まるGPファイナルに出場する。女子単独最多の5勝目がかかる浅田が、「スケートも気持ちも見直したい」と出直しを決意すると、宮原は、「今回、以上の演技ができるように、実力が出せるように頑張りたい」と言う。 世代交代か。それともそれを許さぬ女王の意地か。GPファイナルに今後の日本女子フィギュアの行方が見えてくるのかもしれない。