石破首相、国民・立民両党首と相次ぎ会談…少数与党として「野党の思いを謙虚に承り決定していく」
石破首相(自民党総裁)は11日午前、国民民主党の玉木代表、立憲民主党の野田代表と国会内でそれぞれ個別に会談した。首相は両会談で「野党の思いを誠実に謙虚に承り、国民に見える形であらゆる決定をしていきたい」と強調。少数与党として、政策や政治改革の実現に向け、両党の協力を重視する姿勢を示した。 【写真】幼少時代の石破氏
玉木氏は会談で、年収103万円を超えると所得税が課される「103万円の壁」の見直しや、ガソリン税を一時的に下げる「トリガー条項」の凍結解除を含むガソリン減税などを求めた。年内に予定される臨時国会で、政党が議員個人に支給する「政策活動費(政活費)」の廃止など、政治資金規正法の改正を行うことも要請した。
首相は野田氏との会談では、政治改革について、「年内に与野党で一致できるように努力したい」と意欲を示した。野田氏によると、政活費の廃止や、調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途公開などを挙げたという。
玉木、野田両氏との会談後、首相は首相官邸で「大事なのは、どうすれば国民生活が良くなるかということだ。思いは共有できた」と記者団に語った。
また、首相は10日に日本維新の会の馬場代表とも首相公邸で会談を行い、政治改革での協議を要請した。馬場氏は旧文通費などに関する政治改革を巡り、先の通常国会での合意がほごにされたとして、予算案や法案の審議では協力しない考えを伝えた。