写真：Car Watch

　トヨタ自動車の北米部門は9月12日（現地時間）、ハイブリッド車「プリウス」が全米横断ドライブで最高燃費のギネス世界記録を樹立したと発表した。 【画像】プリウス 　今夏初め、ハイパーマイラーのウェイン・ガーデス氏が、「プリウス」で米国西海岸から東海岸まで横断。ガーデス氏はロサンゼルス市庁舎からニューヨーク市庁舎まで運転し、全行程の平均燃費93.158MPG（約39.6km/L）を達成。70MPG台半ばだった以前の記録を更新した。 　最新世代のプリウスは、スポーティな外観やテクノロジーのアップグレードにより、EPA推定57MPGの複合燃費を実現。第5世代のトヨタハイブリッドシステムと2.0リッターエンジンを搭載し、2WD（FF）ドライブモデルでは 194HPの出力を発揮する。 　ゲルデス氏は、3211.7マイル（約5169km）を走行し、さまざまな地形や予測できない天候を経験。プリウスは、標高7000フィートの山を登り、気温が105℉を超えるモハーベ砂漠などの過酷な場所を走行。また、メキシコ湾から吹く強風も経験したという。こうした外部要因は、プリウスが厳しい状況でも優れた効率性を発揮できることを示したとしている。 　ガーデス氏は「このような記録に挑戦するには、多くの計画が必要です。何も見ずにいきなり挑戦することはできません。しかし、臨機応変にも対応できなければなりません。ですから、状況が変われば、計画を変更しなければなりません。ルートを変更し、目標を達成するために何ができるかを考えなければなりません」とコメントしている。 　この世界記録は、当時の特定の天候や運転条件でプリウスの車両性能を最適化するハイパーマイリング技術に熟練したドライバーによって達成されたもので、結果は一般的なものではないとしながらも、ガーデス氏はどのドライバーでも実践できる基本的な燃費のよい運転のヒントも活用したという。 　具体的には、停止状態からの発進はゆっくりにし、アクセルペダルに均等に圧力をかけるとともに、停止状態が近い場合は早めにアクセルを緩め、停止状態に近づくにつれて車両の勢いを利用して滑走すると、燃費が大幅に改善されるとガーデス氏は述べている。 【お詫びと訂正】記事初出時、タイトルと本文の一部表記に誤りがありました。お詫びして訂正させていただきます。