新人が「ソウキュウに対処します」と返事。“いい先輩”なら本来の読み方をどうやって教える?
ビジネスパーソンにとって、言葉は頼もしい武器。どんな言い方をすれば、相手の気分を害さずに真意を伝えられるのか。クイズに挑んで、ワンランク上の「大人の言い換え力」を身につけましょう!(クイズ制作/石原壮一郎) 著者プロフィールを見る ● クイズ 新人の後輩に「あの件、どうなった?」と聞いたら、「はい、ソウキュウに対処します」と答えた。「早急に」のことと思われるが、本来の読み方は「サッキュウ」である。 最近では「ソウキュウでもOK」という考え方もあるものの、本来の読み方を知っておくに越したことはない。「いい先輩」という印象を与えられそうな教え方はどれ? (A)「以前は『サッキュウ』が正解で、『ソウキュウ』は間違いだったんだよ」 (B)「ハハハ、『ソウキュウ』だと青空のことだと勘違いする人がいるかもね」 (C)「それはねえ、『サッキュウ』って読んだほうがデキる人っぽく見えるよ」
● 正解は…… C △ (A)「以前は『サッキュウ』が正解で、『ソウキュウ』は間違いだったんだよ」 × (B)「ハハハ、『ソウキュウ』だと青空のことだと勘違いする人がいるかもね」 ◎ (C)「それはねえ、『サッキュウ』って読んだほうがデキる人っぽく見えるよ」 ● 解説 それなりに勇気を振り絞って教えてあげるんですから、ムッとされたくはありません。そしてせっかくなら、なるべくいい印象を与える言い方を模索するのが、大人の貪欲さです。 この中でもっともオススメなのはCのフレーズ。冗談めかしつつ、「本来の読み方」を知る意味や動機を端的に言い表わしています。 Aは無難な教え方ではありますが、面白味はありません。Bで言っている「そうきゅう」は「蒼穹」のこと。浅田次郎の小説『蒼穹の昴』で有名になった言葉です。相手はポカンとしつつ、「この先輩は自分が物知りだとアピールしたいんだな」と真意を見抜くでしょう。
石原壮一郎