父・和博氏の前でホームラン…清原正吾 高校時代のアメフト関係者が明かす「驚異の身体能力」伝説
偉大な父の目の前で、自身の真価を証明する一発を放った。 慶應大学の4番として六大学野球の秋季リーグを戦っている清原和博氏(57)の長男・正吾(22)。9月28日に行われた明治大学との一戦で、リーグ戦自身初となるホームランを放った。9回裏に飛び出したこの一撃で、チームは土壇場で引き分けに。スタンドで観戦していた和博氏は涙を浮かべながら、ダイヤモンドを一周する息子を見守った。 【画像】す、すごい…!父親譲りのパンチ力を見せつける清原正吾 「秋季戦ではここまで4試合すべてに出場。チームの主軸として、攻守に貢献しています。186cm、90kgという恵まれた体格を武器に、春季リーグでは規定打席到達者のなかではチームトップタイとなる打率.269をマーク。さらに主軸としてチームトップの7打点をあげ、一塁手のベストナインも獲得しました。大学野球界の注目選手であることは間違いありません」(野球専門誌ライター) ◆スカウトも驚く成長曲線 今夏には東京六大学選抜にも選ばれ、8月末に行われた日本ハム二軍との試合では、プロの球を左翼ポール際に放り込み、父親譲りのパンチ力も見せつけた。それでもスカウトたちの評価はまだまだ厳しいというのが現実だ。 「日本ハム二軍戦でのホームランを見たスカウトからは、『内角の球に大きな体をうまく畳んで、回転させて打っていた。この4年間で急成長を遂げている』と語っていました。現地で視察した中日・八木智哉スカウトも『大学でのステップアップは見てきた』とその成長スピードに目を丸くしていた。若手の育成に定評のある日本ハム・大渕隆GM補佐兼スカウト部長も『立派な体格とパワーがある』と評しているそうです。 しかし、現時点で指名する球団が確実にいるとは言い切れません。プロで貴重な右の長距離砲という点は魅力ですが、慶應でコンスタントに出場するようになったのも今春から。まだ評価を決めかねているスカウトが大半でしょう。ただ、もし今回のドラフトにかからなくても、社会人で続けて2~3年後を目指すという方法もある。プロに行くという意思を固めたことが、何より評価できるポイントでしょう」(同前) ◆強靭な体躯と俊足でMVPに 急成長を見せている正吾。彼が“復帰組”であることを知る読者諸氏も多いだろう。少年野球でプレーするも、中学時代はバレーボール部に、高校時代はアメリカンフットボール部に所属していた。特にアメフト部時代には輝かしい成績を残している。 「ポジションはタイトエンド。チーム内で一番身体能力が高い人間がやる攻撃のポジションで、スピードを活かしてロングパスの受け手となることもあれば、大柄な相手選手をブロックして、味方の道をこじ開けることもある。清原くんは慶應高校時代に神奈川県選抜に選ばれ、2度の全国大会でMVPに輝くなど有名な存在でした」(アメフト関係者) その身体能力を表す逸話も残っている。 「忘れられないのが2年生で出場した全国大会『ニューイヤーボウル』での大阪選抜との試合。俊足を生かして4度のパスキャッチを成功させ、一人で70ヤードをゲインして最優秀選手に輝いた。大柄なのに50mで6秒台の瞬足に、タックルされてもブレない体幹は当時から目を引いていました。大学でもアメフトを続けていたら、手のつけられない選手になっていたと思う。ゆくゆくは日本代表入りも十分あったほどの逸材でした」(同前) 恵まれた身体能力は、間違いなく父親譲りであろう。その背中を追うべく、プロの舞台に進むことはできるのか。秋季リーグでのさらなる活躍に期待したい。
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