【制作現場レポート】店主・北村一輝が若者の本音を受け止める、「おっちゃんキッチン」撮影に密着
北村一輝が主演を務めるTVerオリジナルの新番組「おっちゃんキッチン」の撮影に、映画ナタリーが密着した。 【画像】「おっちゃんキッチン」縦型ビジュアルはこちら TVerとKDDIのコンテンツ共同制作プロジェクト第1弾として制作された本作は、“今夜のおまかせ”が人気の店・おっちゃんキッチンが舞台。寡黙な店主と小さな悩みを抱えた若者のほっこりしたコミュニケーション、そして簡単でおいしいレシピを届ける番組だ。 撮影は8月下旬に都内の飲食店で実施。現場では店主役の北村のほか、第1話に登場する女性客役の杏花がリハーサルを重ねていた。北村は彼女が店に入り料理を注文するまでの流れを丁寧にスタッフと確認し、より自然なシーンに見せるため意見を交える。食べるシーンが多い杏花を気にかけ北村が声をかけると、杏花は「おなか空かせてきました!」と笑顔を見せた。やがて本番がスタート。長回しを終えカットがかかると、北村は振り向くタイミングや動作の間を杏花やスタッフと相談する。現場のメンバーと密にコミュニケーションをとりながら、撮影を進めていた。 撮影の合間には、北村が報道陣の取材に対応。本作のオファーを受けた理由について「TVerで新感覚の作品を作りたいとお話を伺って、面白そうだなと思いました。自分もこの何年か、新しいジャンルに挑戦したいという気持ちがあったんです」と説明する。さらに「普段はバラエティを制作しているチームが手がけるということで、どういうものになるのか興味がありました」と口にし、「現場では撮影が止まるタイミングもあります(笑)。でも手探りの状態で取り組むというのもすごく好きなので、楽しんでいます」と伝えた。 本作は横型動画がTVerで、縦型動画がTVerの公式TikTokなどで視聴でき、それぞれ視点の異なるストーリーとして展開する。北村は「縦型というのは新しいですよね。僕もときどきネットで出てくる海外の縦型ドラマにハマって、課金しようかなと考えるタイプなんです(笑)」と意外な一面を明かした。さらに視聴者がスマートフォンで作品を楽しむことを想定し「さっき監督に、もう少しヨリで撮ったほうがいいのではと意見を出しました。わかりやすく、短時間でも印象に残るほうがまた次も観ようと思ったりするので」とこだわりを語る。 世代間コミュニケーションのもどかしさが描かれる「おっちゃんキッチン」。TVerは、世代の異なる相手とのコミュニケーションについて意識調査を実施した。歳下の相手とのコミュニケーションにおいて40代男性の約2人に1人が、自身が「厄介な存在になっていないか不安」と答えたという。一方、Z世代を対象に歳上の相手とのコミュニケーションについて尋ねると、半数以上が「もっと良好な関係を築きたい」と回答。北村は「(自身が演じる)おっちゃんは無言です(笑)。受け手というか、野球のバッテリーで例えるとキャッチャーですね。中年に対する若者のいろんな意見をただただ受け止める」と述べ、「若者の本音が見えるドラマになっていると思います。この時代を生きる若者の声を聞きたいと思う方は、ぜひ観ていただきたいです」と見どころをアピールした。 料理店の店主を演じることにちなんで、料理の腕前を尋ねられると「子供のお弁当をずっと作っていましたし、全ジャンル作れます! おつまみをすぐ出せるように、タッパーに分けて作り置きしたり。でもあと5キロくらい痩せようと思っているので、炭水化物は控えるように頑張っています」と笑顔で回答した。 全12話の「おっちゃんキッチン」はTVerで無料配信中。毎週金曜に新エピソードが更新される。