「太原のイチョウ並木」”観光公害”で木を伐採 新対策も 福岡・広川町
テレQ(TVQ九州放送)
木戸優雅アナウンサー 「外側が黄色、中にかけて緑色のグラデーションになっているイチョウの葉。福岡県広川町にある太原のイチョウ並木の下にやってきました。上を見渡すと、色付き始めたイチョウと青空のコントラストが楽しめます」 訪れた人の目を楽しませてくれるイチョウ並木。その数 約80本です。 スリランカ人 「私の国にあまりないけん日本に来て初めて見てすごくびっくり」 訪れた人 「毎年この時期にここに来ている。心癒やされる」 現在の色付きは5割程度。秋の冷え込みが弱かったことから例年より1週間ほど遅れているということです。 この観光名所のイチョウ。実は、2023年からある異変が… 「中央あたりはほとんど葉がついていません。今年(2023年)は初めて、このようにロープを張って立ち入り禁止にしています」 イチョウを管理する 丸山修二さん(去年) 「年間5、6万人が結果的に多くの人が土を踏みつけることになり、根が障害を起こして木が弱っている」 原因は、見物客が多すぎるオーバーツーリズム、観光公害です。 木戸アナ 「去年、ロープを張って立ち入り禁止にしていた中央部分の木が伐採されています。中央部分が空洞になっていて青空がのぞいています」 6本の木は観覧前の10月伐採。イチョウを管理する丸山修二さんと広川町観光協会が下した苦渋の決断でした。 丸山さん 「調査をしたところ、根が傷んでいる。回復はしないという判断で」 このほか、今年はロープを張って見物客の歩行ルートを新たに設けました。 丸山さん 「他の木に入ると、まだどうしても(見物客が)土を踏み固めるということで、他の木が弱らないように、こういった対策を講じている」 この木は、27年前。丸山さんの父・元運(もとゆき)さんが苗を植えたところ瞬く間に成長し、町屈指の集客スポットになりました。 Q.この中央部分、今後どうなるんだろう。皆さん気になっていると思うが? 丸山さん 「またイチョウの木を植えるのは今のところ考えていない。当面はこういう形で紅葉を楽しんでほしい」 観覧期間は11月24日(日)まで。入場は無料です。
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