「高輪ゲートウェイシティ」、来年3月開業へ ルミネに200店出店
JR東日本が10月30日、「TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)」のまちびらき150日を前に施設の概要を発表した。(品川経済新聞) 【写真】「MoN Takanawa:The Museum of Narratives」模型 「TAKANAWA GATEWAY CITY」は、品川車両基地跡地で開発中の複合開発プロジェクト。南北約1.6キロメートルの距離にわたり、敷地面積は約7万4000平方メートル、延べ床面積は約84万5000平方メートル。 同複合施設は、オフィスやホテル、商業施設などが入り高輪ゲートウェイ駅直結のツインタワー「THE LINKPILLER(ザ・リンクピラー)1」、泉岳寺駅に隣接し、オフィスや商業施設、エネルギーセンターなどが入る「THE LINKPILLER2」、複合文化施設「MoN(モン)Takanawa:The Museum of Narratives」、住宅とインターナショナルスクールが入る「TAKANAWA GATEWAY CITYRESIDENCE」の5棟で構成される。 来年3月27日のまちびらきでは、「THE LINKPILLER1」と高輪ゲートウェイ駅が全面開業する。2026年春には残りの棟が完成し、全面開業する予定。 「Global Gateway」をコンセプトに掲げ、まち全体を「100年先の豊かなくらしのための実験場」と位置づけ、環境エネルギーやロボット、ヘルスケアに関する実証実験を行うなど、高輪エリアを中心とした新たなビジネス・文化が生まれるまちづくりに取り組む。 商業施設では来年、ルミネの「ニュウマン高輪」が一部先行開業を予定する。延床面積は約6万平方メートル、出店数は約200店舗。「THE LINKPILLER1」のサウスタワーとノースタワー、「THE LINKPILLER2」の計3棟に出店する。 複合文化施設「MoN Takanawa:The Museum of Narratives」は2026年春に開業予定。施設名は「門」に由来し、伝統とテクノロジー、都市と自然といった多様な分野をつなぐ門、知らなかった世界や新しい自分と出会う門という意味を込める。展覧会やライブパフォーマンス、実証実験を行う展示空間や、屋上庭園、足湯、約100畳の畳スペースなどを設ける。地上6階、地下3階。敷地面積は約8000平方メートル、延べ床面積は約2万9000平方メートル。 再開発中に出土した明治初期の遺構「高輪築堤(ちくてい)」についての取り組みは、第7橋梁部と公園部の現地保存・公開や、鉄道開業や近代化の歴史を紹介する「築堤ギャラリー」の設置を予定する。ギャラリーには高輪築堤を支えていた木材を活用する。さらに、「TAKANAWA GATEWAY CITY」敷地内や駅構内で、複数の広場や通りを整備する。 JR東日本の喜勢陽一社長は「高輪は約150年前、日本初の鉄道が海の上を走ったイノベーティブな場所。歴史や先人たちの思いをしっかりと受け継ぎ、新たなイノベーションや文化を発信するようなまちづくりに取り組んでいきたい」と意気込む。
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