【TRC】スプリングボクスが2連勝。若手が経験積みベテランが締める。
「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」(TRC)第2戦、8月17日にオプタス・スタジアム(パース)でオーストラリア代表“ワラビーズ”と南アフリカ代表“スプリングボクス”が対戦し、4トライを奪った23年W杯王者のスプリングボクスが30-12で勝利した。スプリングボクスはアウェイのTRC2で連勝を飾った。 オプタス・スタジアムに大雨が降り注ぐ中で始まった第2戦。開始早々、TRC2024内で改正されたルールの一つ、「ラックでのSHの保護」のペナルティが南アフリカに適用され、オーストラリアが敵陣22mライン上でショットのチャンスを得る。これをSOノア・ロレシオが沈めて、前半3分にオーストラリアが3点を先制した。 その後16分に南アフリカのSOサシャ・ファインバーグ=ムンゴメズルがPGを決めて同点に追いついた。さらに17分に左サイドへの展開からWTBマカゾレ・マピンピが裏へグラバーのキックパス、キャッチしたFBアフェレレ・ファシがトライを奪い、8-3で逆転した。 ここからオーストラリアが21分、南アフリカが26分にPGを決めた後、36分にもオーストラリアがPGを成功させて2点差に迫った。前半終了間際にオーストラリアが敵陣右サイドの22mラインと15mラインの交差付近でPGのチャンスを得るも活かせず、前半は11-9で南アフリカのリードで終えた。 後半3分に南アフリカが得意のラインアウトモールからFLマルコ・ファンスターデンが右サイドに押さえてトライ。SOファインバーグ=ムンゴメズルのコンバージョンも決まり、7点を追加した。 7分にオーストラリアがPGで3点を返すも、23分に南アフリカが再び右サイドのラインアウトモールから、今度は途中出場のHOマルコム・マークスがトライを決めて5点を重ねた。 食らいつきたいオーストラリアだが、33分にモールコラプシングでこの日初キャップのFLセル・ウルがシンビンとなり、1人少ない状況になる。 このペナルティが起点のラインアウトモールで、33分にマークスが2本目のトライを奪い、途中出場のSOハンドレ・ポラードがコンバージョンを決めた南アフリカがさらに7点を追加した。 最終的にオーストラリアを0トライに抑えて4トライを決めた南アフリカが30-12で勝利。先発起用されたキャップ数の少ない若手選手たちが経験を積み、“ボムスコッド”として途中出場した経験豊富な選手たちが試合をコントロールするというスプリングボクスのプランがスコアに表れた。 スプリングボクスは3トライ差以上をつけたため、勝利の勝ち点4に加えボーナスポイント1を獲得した。 一方、敗れたワラビーズはTRC2連敗。世界王者相手に一矢報いることはできなかったが、成長途上にあるチームにとって経験を得る機会になったはずだ。 2週間後、現地時間8月31日におこなわれるTRC第3戦で、南アフリカはヨハネスブルクにニュージーランドを迎える。オーストラリアはラ・プラタ遠征でアルゼンチンと対戦する。