天台宗の大樹孝啓座主が退任へ 100歳、高齢による体調不良で
天台宗(総本山・比叡山延暦寺、大津市)は10日、大樹孝啓(おおきこうけい)座主(100)が2月1日付で座主を退く、と発表した。高齢などによる体調不良が理由。後任の第259世座主には、規定により座主に次ぐ地位にある藤光賢(ふじこうけん)探題(93)が就く。座主に任期はなく、終身が通例で、生前の退任は2007年以来、18年ぶり。 大樹座主は2021年11月、森川宏映(こうえい)・前座主の死去を受けて跡を継いだ。23年、宗祖・最澄ら4人の高僧の遺徳をたたえる祖師先徳鑚仰大法会(そしせんとくさんごうだいほうえ)の締めくくりとなる総結願(そうけちがん)法要で大導師を務めた。昨秋ごろ、退任の意向を示したという。 藤探題は長崎県出身。金乗院(こんじょういん)(佐賀県吉野ケ里町)住職を務める。天台宗議会議長、宗務総長などを歴任した。(仲程雄平)
朝日新聞社