開発に15年!「使用済み紙おむつ」をリサイクルした紙おむつ発売 リサイクル施設に初潜入 鹿児島
鹿児島テレビ
ユニ・チャームが約15年間の研究の末に、4月から一般販売を開始した紙おむつがあります。実は使用済み紙おむつのリサイクルでできた商品なんです。 鹿児島県大崎町にあるリサイクル施設に、初めてカメラが潜入しました。 使用済みの紙おむつが集められる大崎町のリサイクル施設。日用品大手のユニ・チャームが使用済み紙おむつのリサイクルを行っています。 ユニ・チャームが約15年かけて開発したのがオゾン処理技術です。 使用済み紙おむつは普通に洗浄しても細菌が残ってしまいますが、この技術を使うことで、オゾンの強い酸化作用による殺菌ができる上、脱臭や漂白も可能だということです。 処理を終えたものについてメーカーの関係者はこう語ります。 ユニ・チャーム 城戸勉執行役員 「この状態で北里大学の免疫学の先生にしっかり調べてもらって、『衛生上問題ない』とお墨付きをいただいています」 紙おむつのリサイクルの背景にあるのがゴミ処理の問題です。 大崎町のお隣、志布志市にあるゴミの最終処分場です。志布志市と大崎町で出されたゴミが埋め立てられていますが、このうち2割近くを占めるのが紙おむつでした。 この状況を打破するため、志布志市と大崎町はユニ・チャームと実証実験を行い、今では2つの自治体全域に紙おむつの回収ボックスが設置されています。 こうした過程を経て、4月から店頭に並んだのが今回取材したベビー用紙おむつです。 安楽遥記者 「こちらが通常の紙おむつで、こちらがリサイクルされた紙おむつです。触ってみても手触りに違いは無く、臭いもありません」 このほか、紙おむつの素材を使ったペット用のトイレも販売されています。 ユニ・チャーム・城戸勉執行役員 「(今販売している)大人用・子供用・ペット用に加えて、様々な商品を展開していきたい。製品の中の資材の一部を製品化できた。水平リサイクルできたという状況なので、今後その割合を増やしていく。水平リサイクルをより完全なものにしていきたい」
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