スピードは原付超え 『魔改造』自転車のトラブル多発 「ルール知らない」では済まされない 賠償金1億超の事例も
■「分からない」「知らない」 “モペット”ライダーは違法の認識ナシ
モペットに乗る男性に話を聞くと…。 (Q.どこで買った?) モペットに乗る男性:そこのショップで…。(Q.これはモペット?)そうです。 (Q.ヘルメット装着義務は知ってる?) モペットに乗る男性:分からないです。(Q.買ったときに説明は?)聞いてないです。 (Q.ナンバープレート必要だが?) モペットに乗る男性:聞いてないですね。 違法という認識はないようだ。 こんな危険な場面も…。 ことし6月、大阪市北区の商店街で、防犯カメラがとらえた映像では、幅の狭い商店街で、通行人がいる中走るモペットが…。 警察官が追いかけているようだが、かなりのスピードで走り抜けていく。 この事態に遭遇した商店会の理事は…。 ひがし中通り商店会 小牟礼隆之理事:店から出て声が聞こえたので、モペットと女性警察官が2台連なって走っていった。人込みの中を危険な状態で、抜けていった。恐怖でしかなかったです。(モペットは)最近すごく多くなった。中には異常に速いのもあります。 事故が起きれば命を脅かす恐れもある危険な自転車走行。抜本的な対策が求められる。
■魔改造自転車は公道で走行不可 自転車の保険は使用できない
モペットに乗っている人が違法性の認識がないと言っていたが、ルールを知っておくことが大切だ。 爆速の“魔改造自転車”まさに“恐怖の自転車”だが、 ・購入しても、公道で走行することができない。 ・もし事故を起こしたら、バイク扱いとなり、賠償金は全額負担になる。 安易に改造してはいけないということだ。 関西テレビ 神崎博報道デスク:結構気軽にフリマサイトやインターネットショッピングで部品が買えますが、これを取り付けて行動走った時点ですでにアウトなんです。 賠償の話、実は自転車用の保険に入ってても、事故を起こしたら保険料は保障されません。自転車の事故で賠償命令では、1億円近い事例もあり、それが全額自己負担になると考えると、違法改造した自転車で事故を起こした場合、全部自分で払わないといけないということになります。 番組コメンテーターで前明石市長の泉房穂さんは「社会全体が毅然と対応すべきだ」と言う。 前明石市長 泉房穂さん:今の話を延長すると、払わないといけないけど、払わない人も出てくると被害者が浮かばれません。そういう意味でも、社会全体で毅然する必要があって、今回の取材では、ほとんど全部が法令違反ですから、電動アシスト付き自転車も時速24キロと法令で決まっていますし、ちゃんとルールが守られていない状況なので、当然、捜査機関も毅然とすべきだと思います。加えてメーカーサイドも放置せずに、改造できないような工夫もするべきだと思う。関係者一堂に会して、やるべき時期だと思います。 どう取り締まるかということもあるが、明石市では取り組みをしていたのだろうか。 前明石市長 泉房穂さん:関連するテーマだと、明石の場合、例えばちょっと前ですけど、水上バイクが非常に危なかったんです。明石市としては、刑事告発を殺人未遂でした上で、条例を先に作って、懲役刑も入れました。そうすると一気になくなりました。いわゆる一罰百戒な面も実はいると思います。やっぱ事故が起こってからでは遅いですから。 ルールづくりも必要だし、ルールにあった自転車で安全運転。これが本当に基本になってくると思う。 (関西テレビ「newsランナー」2024年10月22日放送)
関西テレビ