「妻を危険にさらすことはできない」ヘンリー王子、"公費での警護"をめぐる裁判を続行
英国で公費による警察警護を解除されたことを不服として、内務省を訴えた裁判を継続中のヘンリー王子。妻メーガン妃と子どもたちの安全について新たに声明を出した。 【写真】ワガママ? それとも革新的? ヘンリー王子とメーガン妃がやってきた17の“異例”なこと ロンドンの高等法院で3日間にわたる審理が行われ、王子本人は出廷しなかったが、王子側のシャヒード・ファティマ弁護士が王子の声明を読み上げた。 そのなかでヘンリー王子は、自身とメーガン妃はロイヤルファミリーの高位メンバーの地位を退き、国外に引っ越すよう強制されたと感じたと述べた。イギリスは子どもたちが受け継ぐ伝統の中心であるが、現在のセキュリティ状況では自身も自由に帰国できないとしている。 「妻と私は2020年、高位メンバーを退き、国を離れることを余儀なくされたと感じ、非常に悲しんだ。イギリスは私の母国だ。私の子どもたちが受け継ぐ伝統の中心であり、アメリカにいる時と同じようにくつろいで過ごしてほしい場所だ」と述べていると、イギリスの民放ITVは報じている。 ヘンリー王子が最後に帰国したのは2023年9月。ロンドンで行われたウェルチャイルド・アワーズでスピーチしたほか、ウィンザー城敷地内の聖ジョージ礼拝堂を訪ね、エリザベス女王の墓参りをした。 だが、「イギリス国内での安全が確保できないかぎり、家族が一緒に来ることはできない」と主張。「私は妻を危険にさらすことはできない。経験上、私自身を不必要に危険な状況に置くことにも消極的だ」と説明した。
2020年2月、ヘンリー王子の弁護団は、王室離脱以降の王子とその家族はそれまでと同じレベルの警護を受けることはできないという内務省の決定に異議を申し立てている。 弁護団は、ヘンリー王子は同等の地位のメンバーより劣る扱いを受けており、内務省の決定は不合理だと主張。一方、内務省の弁護団はヘンリー王子はまったく警護がされなくなったわけではなく、カリフォルニアに引っ越して以降、特別に作られた規則に従わなくてはならないと主張している。 王子は、私費で警察警護を雇うことを求めた裁判には5月に敗訴している。富裕な人が警察をボディガードとして雇えることになってしまうというのが理由だった。 王子の弁護団のスポークスパーソンは以前、US版『ハーパーズ バザー』に、「王子は王位継承順第6位で、アフガニスタンで2度戦闘経験があり、近年は家族が標的にされている。王室での役割が変わったとはいえ、ロイヤルファミリーのメンバーだということには変わりない。彼と彼の家族に対する脅威も変わっていない」として、「生まれながらにして一生、安全上のリスクがつきまとう」と述べていた。
from Harper's BAZAAR US